アイスタイルがベンチャー投資を加速、ベイスターズ買収の立役者が子会社の代表に

アイスタイルの100%子会社のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)・アイスタイルキャピタル。2014年11月に設立した同社が商号変更と代表の異動を行い、より積極的な投資を進める。

アイスタイルは10月5日に臨時株主総会を開催。商号をアイスタイルキャピタルから「iSG インベストメントワークス」に変更、さらに代表取締役社長を務めていたアイスタイル取締役 兼CFOの菅原敬氏が取締役に異動。あらたに五嶋一人氏が代表取締役社長に就任する決議をしたと発表した。今後は投資ファンドを組成し、本業との事業シナジーを目的とするCVCではなく、より独立した組織として投資意思決定を行うとしている。

スタートアップコミュニティの関係者であれば五嶋氏のことを知っている人は少なくないだろう。同氏は新卒で入社した銀行で法人融資・銀行系ベンチャーキャピタルでのファンド管理・投資実行、事業子会社立ち上げに従事。その後2006年にはディー・エヌ・エーに入社し、事業戦略室の室長として、投資やM&A、組織再編を主導してきた。大きなものでは、横浜DeNAベイスターズの子会社化なども同氏が関わった案件だ。

2014年にはコロプラに入社し、引き続きべンチャー企業やM&A等に従事。ランサーズやFablic、FILLER、オリフラムなどへの投資を行ったのち退任。今回iSG インベストメントワークスの代表に就任した。なお菅原氏はiSG インベストメントワークスの代表からは退くが、「今後も五嶋氏と二人三脚で投資を行っていく」(菅原氏)としている。ちなみに社名の「iSG」とは、アイスタイルの社名、菅原氏、五嶋氏の頭文字から付けたのだとか。

iSG インベストメントワークスでは今後外部のLP投資家を募り、ベンチャー投資ファンドを組成する予定。投資対象については「『インターネット+アルファ』が中心になると考えている。第一次産業、第二次産業を中心に、インターネットを活用することによって産業に革新を起こしうる企業、またはその産業で圧倒的な成功を収める可能性がある企業が対象」(五嶋氏)

シードからレイターまで幅広いステージのスタートアップに対して、数百万円から数千万円程度の投資を行う予定。「シリーズAに至る前の『死の谷(投資がかさむ一方で売上が伸びない時期)』にある企業に対しても積極的に投資したい」(五嶋氏)。「他のVCが出しづらい領域でも我々は出資していく」(菅原氏)。また既存ファンドのセカンダリー投資をバルク案件を組成して買い受ける「バルクセール」や、ある企業の株式のVC分を全部、あるいは経営者の分も買い受ける「バイアウト投資」も検討するとしている。

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TechCrunch Japan

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