アシュトン・カッチャー、「ティーンのお気に入り大賞」受賞式で「自分の人生を創れ」とジョブズの哲学を情熱的に説く


世界でいちばんセクシーなのは、ものすごく頭が切れる人間だ。そして思慮深い人間だ。そして寛大な人間だ。それ以外のことはどうだっていい!

昨夜(米国時間8/13)、アシュトン・カッチャー(*はニッケロデオンの「ティーンのお気に入り大賞」の授賞式で、ライフハックのアドバイスをこう叫んだ。こういった場合のスピーチは決まり文句で感謝の言葉を並べるだけで終わるのが普通だ。しかしアシュトンは「与えられるままの人生を生きるな。自分の人生を創れ」という自ら演じたスティーブ・ジョブズの哲学を子どもたちの頭に少しでも浸透させるべく断固として時間を使った。

アシュトン・クッチャーは、人に望まれようと望まれまいと、若い世代を代表する声となろうと決意しているようだ。ありきたりのハリウッド・セレブではない。

なるほど、クッチャーは金持ちで有名でハンサムだ。しかし昨夜のスピーチで示されたように、世界を少しでも良い方に変えようと真剣に努力している。

一流専門家のアドバイスを受けながら大きな問題を解決しようとしているファウンダーを探し、その会社に投資するという賢明な戦略のもとに、ベンチャー投資家としても大きな成果を挙げている。個人のエンジェル・投資家として、また自ら設立したA-Grade Investmentsファンドを通じて、Airbnb、Spotify、Fab、Uberなどのスタートアップに投資してきた。俳優と投資家の活動によってクッチャーのTwitterフォロワーは1400万人以上という前例のないレベルに達している。

「ティーンのお気に入り大賞」でのスピーチもいかにもクッチャーらしい。スティーブ・ジョブズの言葉を引用するのにホールを埋め尽くした女の子たちの絶叫がしばし止むのを待たねばならないというのは普通お目にかかれない状況だ。傍目からはいささか場違いに見えようとクッチャーは若い世代にアドバイスする絶好の機会を逃すわけにいかないと考えたのだろう。

十分に準備したスピーチで、最後に子どもたちの記憶に残るよう要点を繰り返している。

スマートであれ。思慮深くあれ。寛大であれ。世の中が与えるものをただ受け入れるな。辛い仕事はチャンスだ。どんな仕事もバカにするな。すべては成功への一歩だ。現状に甘んじるな。自分のため、人のためになるよう人生を創りなおせ。

子供たちはこうした言葉をもっともっと聞かせられる必要がある。メディアで大きく取り上げられ、子供たちが憧れるスーパースターの口から出るならなおさらよい。実際、われわれが優れたエンジニア、優れたイノベーターをもっと必要としているなら、ケーブルテレビの授賞式の中継番組で流される前に、学校の教科でこの哲学が教えられていなければいけないところだ。

ともあれビデオを見ればアシュトンが重要な役割を果たしていることが分かるだろう。12歳の頃にこういうことを言ってくれる大人がいたらよかったと私自身思った。

1分50秒あたりから本題に入る。

〔日本版*「アシュトン・クッチャー」という表記が多いが、ビデオの冒頭で紹介されているとおり、「アシュトン・クッチャー」が実際の発音に近い。〕

[画像: AP, Paris Fashion]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


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TechCrunch Japan

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