アップルが2021年「アップル・デザイン・アワード」を発表

Apple(アップル)は2021年のApple Design Award(デザイン・アワード)優勝者を、バーチャル開催のWordwide Developers Conference(WWDC)の期間中に発表した。例年は会の終了時に行われていた。カンファレンスの前にAppleは、ファイナリストのプレビューを公開し、技術、デザイン、創意工夫を組み合わせたアプリやゲームの成果を紹介した。そして6月10日の夜に6つのアワード部門の勝者を発表した。

Appleは、各部門でアプリとゲームを1つずつ、勝者に選んだ。

Inclusive(インクルーシブ、包摂)部門の賞は、多様な生い立ち、能力、言語の人たちを支えた作品に贈られた。

2021年の優勝者は、米国企業、Aconite(アコナイト)の非常にわかりやすいゲーム、HoloVista(ホロビスタ)が選ばれた。ユーザーはモーション・コントロール、テキスト・サイズ、テキストのコントラスト、サウンド、視覚効果の強度を調整することができる。ゲームはユーザーがiPhoneのカメラを使って隠された対象を探したり、パズルを解いたりして進んでいく(TechCrunchの紹介記事)。

画像クレジット:Aconite

もう1つの勝者、Voice Dream Reader(ボイス・ドリーム・リーダー)は20以上の言語に対応したテキスト読み上げアプリで、適応調整と高度なカスタマイズ設定が可能だ。

画像クレジット:Voice Dream LLC

Delight and Fun(楽しさとおもしろさ)部門の勝者は、Appleテクノロジーによって強化された記憶に残る魅力ある体験を与えた者に贈られる。ベルギー発のPok Pok Playroom(ポク・ポク・プレイルーム)はSnowman(スノーマン、Altoのアドベンチャー・シリーズ)からスピンアウトした子ども向けエンターテインメント・アプリで、よく考えられたデザインと微細な触覚効果、サウンドエフェクト、相互作用を使用している(TechCrunchの紹介記事)。

画像クレジット:Pok Pok

もう1人の勝者、英国のLittle Orpheus(リトル・オルファウス)はストーリーテリングとサプライズと楽しみを組み合わせたゲームコンソール的体験を提供するカジュアルゲームだ。

画像クレジット: The Chinese Room

Interaction(相互作用)部門の勝者に輝いたのは、直感的なインターフェースと簡単なコントロールを提供するアプリだとAppleはいう。

米国拠点のいやみったらしいお天気アプリ、 CARROT Weather(キャロット・ウェザー)は、ユーモラスな予報、ユニークなビジュアルと楽しませる体験で賞を勝ち取った。Apple Watch(アップル・ウォッチ)の文字盤とウィジェットも提供されている。

画像クレジット:Brian Mueller, Grailr LLC

カナダ発のゲーム、Bird Alone(バード・アローン)は、ジェスチャーと触覚と視差にダイナミックなサウンドエフェクトを巧みに組み合わせ独自の世界に命を吹き込む。

画像クレジット:George Batchelor

Social Impact(社会的影響)部門では、デンマークのBe My Eyes(ビー・マイ・アイズ)が選ばれた。視覚障害者や弱視の人たちに、世界中の有志がカメラを使ってものを識別させる。現在30万人以上のユーザーが450万人以上の有志に支えられている(TechCrunchの紹介記事)。

画像クレジット:S/I Be My Eyes

英国のustwo games(アストゥー・ゲームズ)がAlba(アルバ)でこのカテゴリーの勝利を得た。環境の大切さを教えるゲームで、プレイヤーは野生生物を保護し、橋を修理し、ゴミをかたづけていく。ゲームがダウンロードされるごとに植樹も行っている。

画像クレジット:ustwo games

Visuals and Graphics(ビジュアル・グラフィクス)部門の勝者は「驚くような画像、巧みに描かれたインターフェースと高度なアニメーション」を特徴としている、とAppleは言っている。

ベラルーシ拠点のLoóna(ルーナ)は眠りの世界を提供する。リラックス運動とアトモスフェリック・サウンドにストーリーテリングを組み合わせることでユーザーが眠りにつくのを手伝う。このアプリは2020年末Googleの2020年「ベスト・アプリ」に選ばれた

関連記事:米Google Playが選んだ2020年ベストアプリは睡眠改善のLoóna、コロナ時代を反映

画像クレジット:Loóna Inc

中国のGenshin Impact(ゲンシン・インパクト)は、モーションブラー、シャドウ・クォリティー、フレームレートをプレイ中に再構成できるゲーミングのビジュアル限界を押し広げたことで勝者に選ばれた。

画像クレジット:miHoYo Limited

Innovation(イノベーション)部門の勝者はインドのNaadSadhana(ナードサダナ)、アーティストの演奏と公開を支援するスタジオ品質の音楽アプリだ。AIとCore MLを使用して音程の正確さのフィードバックを返し、マッチした伴奏を生成する。

画像クレジット:Sandeep Ranade

Riot Games(ライオット・ゲームズ)のLeague of Legends:Wild Rift(リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト)は、複雑なパソコンゲームの名作を元に、タッチスクリーン・コントロール、初心者のための自動ターゲティング・システムやモバイル独自のカメラセッティングなどを加えた完全モバイル体験を提供して賞を勝ち取った。

画像クレジット:Riot Games

2021年の勝者たちはハードウェアとアワードそのものの入ったプライズ・パッケージを受け取る。

勝者を特集したビデオはApple Developerウェブサイトのここにある。

「2021年のApple Design Awardの優勝者たちは、私たちが優れたアプリ体験に期待するものを再定義しました。彼らの正当に評価された勝利に祝福を贈ります」とAppleのWorldwide Developer Relations担当副社長、Susan Prescott(スーザン・プレスコット)氏が声明で述べた。「デベロッパーたちの仕事はアプリとゲーム・プレイが私たちの日常生活に不可欠な役割を具体化するとともに、新たな6つのアワード部門の模範例となりました」。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:AppleWWDCWWDC2021アプリ

画像クレジット:Apple

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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