アップルのティム・クック氏、WSJ報道への不満を「メール」に書く

Apple CEO Tim Cook氏は、The Wall Street Journalの報道をあまり喜んでいない。

Jony Ive氏がAppleを離れ、デザインチームのレベルが低下したとWall Street Journalが報じた翌日、Cook氏はNBCのレポーター宛のメールで、記事を書いた記者に直接反論するという異例の行動を起こした。

「あの記事はでたらめだ」とCook氏は書いた。「ほとんどの内容が、もちろん結末も現実と一致していない」

Cook氏が、彼の会社と彼自身についてネガティブなことを書いた記事に対してネガティブな反応をしているのはもちろんだ。彼のメールは、記事の誤りも示唆しているが、具体的に何が誤りかは指摘していない。

記事は、Ive氏が「CEO Tim Cook氏率いる経営第一の企業方針に苛立ちを募らせていた」ことを報じ、さらに「デザインチームのメンバーはほとんどCook氏と会っていない。Cook氏は製品開発のプロセスに興味がないように見えた。それがIve氏の意欲をそいだ」と書いている。

Cook氏にとってこのメールを送ることは、会社の評判を守るために報道を攻撃するという、少々スティーブ・ジョブズ的行動と言える。これまで不快な記事への対応は広報部にまかせていたと見られているCook氏としてはかなり異例だ。

昨年10月のSupermicroハッキング問題に関するBloombergの記事に対するCook氏の反論はもっと直接的で、当時も注目された。Bloombergの記事が同社の情報セキュリティに関わる核心に触れ、消費者の信頼を揺るがそうとするものだったのに対し、WSJの記事はAppleの伝承と事業中心の巨人としての同社の位置づけを脅かす内容だ」

本誌はThe Wall Street Journalにコメントを求めている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。