Facebookは最近、Adblock Plusなどのアドブロッカーを回避して、早くもその成果を上げている。今日の同社の、どでかい第三四半期決算報告によると、デスクトップの広告収入は前年同期比で18%増加し、これまでの各四半期のほぼ9%の成長率から一挙に躍進した。その大きな原因が、アドブロッカーの阻止にある、とされている。
Adblock Plusはその禁圧を迂回すると宣言し、一時的に成功したが、Facebookは彼らの対策を無効化して、広告がAdblock Plusを通過できるようにした。Facebookの言い分は、広告はサービスの運用費用に充てられるから、極端に邪魔でないかぎり、ユーザーに広告を見せるのは理にかなっている、という論理だ。Adblock Plusや一部のユーザーは、Facebookの広告はフィードに混ぜ込まれている場合でも邪魔である、と反論する。また、広告にはユーザーの所在などを調べてプライバシーを侵す危険性があり、アドブロッカーはそれを防ぐ、と彼らは主張している。
Facebookの今四半期のデスクトップの売上は11億ドルに達し、前四半期の9億9800万ドルから増加した。Facebookの広告収入の84%はモバイルからだが、Q3の総売上70億1000万ドルの中でのデスクトップ11億ドルは、些細とは言えない額である。アドブロッカーのユーザーたちから広告収入を取り戻し、大きな広告収入を達成したために、これまでの売上成長率の鈍化を埋め合わせることができた、と言えよう。
決算報告においてFacebookのCFO David Wehnerはこう述べた: “今四半期のデスクトップの売上成長率は18%に達したが、最近の各四半期はこれの半分ぐらいの前年同期比成長率だった。デスクトップの売上のこのような急成長は、広告妨害の影響を減らすわれわれの努力によるところが大きい、と思われる。すなわち、デスクトップの売上成長の加速は、主にそれによるものである”。彼は、これはあくまでもデスクトップの広告収入にかぎっての話だ、と念を押した。
Facebookのエリート技術者部隊がアドブロッカーソフトと、それらへのオープンソース寄与貢献者軍団に勝ち続けるかぎり、Facebookは今でも残存するデスクトップユーザーからさらに多くの広告収入を絞りとることができるだろう。