アメリカの国境警備局はクラウドに保存されているデータを出入国時捜索の対象にできない

デートのお相手の情報をクラウドに保存することは、それを安全に隠すためのいちばん良い方法とは必ずしも言えないけど、でも情報のローカルな保存(自機上の保存)を避けることは、自分の個人情報を明かしたくない人がアメリカの国境を越えるときに役に立つ。

NBCテレビの報道によると、オレゴン州選出上院議員Ron Wydenに宛てた書簡で税関・国境警備局(U.S. Customs and Border Protection, CBP)は、国境における、裁判所の令状がなくてもできる捜索は、ローカルに保存されているデータのみに限定されると思われる、と述べている。CBPのその書簡は、Wydenなどの議員が2017年2月20日に提出した、国境における電子機器の捜索に関するポリシーの詳細を求める、質問状への回答だ。

CBPの長官代理Kevin McAleenanはこう書いている:

“CBPの権限で行う国境捜索は、合衆国に入る、または合衆国から出るすべての品目を対象とし、国際的旅行者によって運ばれる電子機器上に物理的に存在する情報も含まれる。したがってCBPが行う国境捜索は、遠隔のサーバーの上にのみ存在する情報を対象としない。その明確化を提供する機会を感謝する。

その書簡によると、この区別は“それらのサーバーが海外にあっても国内にあっても”適用される。大きな違いではないようにも思えるが、プライバシーを重視する者にとっては嬉しい詳細情報であり、また、そのポリシーと行いを明白にするよりも、批判をはぐらかすことの多いお役所にしては、珍しい情報開示だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。