アームバンドMYOのジェスチャーコントロール技術を人体信号入力のCTRL-labsが買収

スマートグラスにピボットする前にThalmic Labs(今ではNorth)は、同社のジェスチャーコントロール用アームバンドであるMyoを未来のユーザー入力デバイスにするために頑張っていた。そして今度は、別のスタートアップがバトンを拾い、その製品に関連するパテントと顧客データを買い取った。

そのIP(知財)を買ったCTRL-labsは、神経科学者をたくさん集めたニューヨークのスタートアップで、手首に着ける入力デバイスで体の電気信号をコンピューターの入力にする方法を研究開発している。同社は昨年、Vulcan CapitalやGVなどからのシリーズAで2800万ドルを調達している。

12月にCTRL-labsは、Myoに目的は似ているがセンサー能力の高い同社のデバイスのための、開発キットをローンチした

体の電気信号から入力を取り出すことは、Thalmic Labsも狙っていたことだが、CTRL-labsによると、今回パテントを買い上げたのはそのアームバンドのジェスチャーコントロールの部分の技術が欲しかったからだ。それが、腕を振る動きなどを入力のメカニズムに翻訳する。その技術を今後の開発キットに統合すれば、もっと複雑な読み方が可能になり、デベロッパーもよりいろんなことができるようになる。

この買収でNorthの一時代が終わる。CrunchBaseによれば同社は2億ドル近くを調達したが、昨年、MyoアームバンドからスマートグラスのFocalsへとピボットした。その後Northはスマートグラスに専心していたから、Myoバンドの知財売却はむしろ肩の荷が下りた気持ちだろう。今後同社は、定価599ドル(処方レンズなら799ドル)からのスマートグラスの販売に力を入れていくと思われる。

これに関しCTRL-labsの役員であるJosh Duyan氏は、2社に投資しているSpark Capitalが仲人になって今回の縁ができたと述べている。彼は、買収の価額は明かさなかった。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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