インスタリムが3Dプリント義足事業をフィリピンで開始、総額8400万円の調達も

インスタリムは、慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)およびディープコアへの第三者割当増資により、総額8400万円の資金調達を実施したことを発表した。今回の資金調達により、フィリピンのマニラ首都圏で設立した現地法人を通じ、3Dプリントによる膝下義足事業を本格開始する。また、3Dプリントによる大腿義足などの新製品の研究開発も進めるという。

3Dプリント義足「Instalimb」

インスタリムは、義肢装具の製作に最適化された3Dプリンタや独自のアルゴリズムによる形状レコメンド機能などを備えた3Dモデリングソフトなどを活用して、義肢装具の低コスト・短期間での量産を可能にするソリューションを開発している、2015年12月設立のスタートアップ。

同社のソリューションにより、従来の約10分の1となるコストダウンや納期短縮を実現できるという。大幅なコストダウンによって、新興国や開発途上国を含む多くのユーザーに義足を提供することが可能となる。なお、アルゴリズムについてはAIを用いた全自動モデリング機能を開発中で、これが完成すればさらななるコストダウンと納期の短縮も目指せるという。

今回のフィリピンでの事業開始は、フィリピン大学総合病病院と共同で3Dプリント膝下義足の実証実験進めてきた成果。被験者50名に対する実生活試用などの各種テストや製造プロセスの検証を完了し、製品化準備を完了させた。

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TechCrunch Japan

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