デジタルストリーミングのスタートアップ、Rokuが華々しく株式市場デビューを飾った。
水曜日(米国時間9/27)にIPO価格14ドルでスタートしたRokuは、初日の取引きを23.50ドル、68%高で終えた。そして金曜日には26.54ドルで引け、48時間以内に90%値上がりした。現在同社の時価総額は約26億ドルだ。
これは同社にとって素晴らしいニュースに違いない、だろうか?まあ、そうではある。おそらくRokuのチームはここまで株式市場が気に入ってくれていることを、未来へのよい予兆だと喜んでいるだろう。
しかし、これはもっとずっと高く株を売ることもできたという意味でもある。RokuはIPO価格を1株当たり14ドルに設定して2.19億ドルを調達した。もし22ドルにしていれば、Rokuは3.45億ドルを調達し、投資家も20%以上の利益を上げられた。銀行は通常、上場価格を20~30%割り引くことを推奨する。株式市場での第一印象を良くするためだ。今後の値動きによって、これが1.25億ドルの失敗だったかどうかが明らかになるだろう。
投資家がRokuを買う理由のひとつに、コードカッティング(ケーブルテレビ潰し)分野の将来に楽観的だということがある。ミレニアル世代は伝統的ケーブルテレビモデルを回避し、デジタルコンテンツを見ることを選択している。
Rokuは、Amazon Fire StickやApple TV、Google ChromeCastなどとの激しい競争の中、米国でかなりのシェア維持している。ハードウェアで大きな利益を上げているだけでなく、スマートテレビのメーカーにはオペレーティングシステムをライセンスしている。
昨年同社は3億9900万ドルの売り上げを計上したが、収支は4300万ドルの損失だった。2015年の売り上げは3億2000万ドルで3800万ドルの赤字だった。
ファウンダー・CEOのAnthony Woodは木曜日、TechCrunchにこう話した、「売り上げの伸びは穏やかで、これは価格を下げているためだ。低価格のライバル製品に触発されて、29ドルのRoku Express端末が導入され、Woodいわく「大成功」だった。
Woodは同社のプラットフォーム事業を成長のチャンスだと主張する。そこには、Amazon、Hulu、Netflix、およびYouTubeから生まれる広告収入も含まれている。コンテンツの配信手数料による収入もある。
Rokuはこれまでに2億ドルのベンチャー資金を調達している。Menlo Venturesは、最初で最大の出資者であり、IPO時点で同社の35.3%を所有していた。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )