インドでは2億人以上がデジタルでお金のやり取りをしているが、投資信託や株式に投資している人口は3000万人にも満たない。
この現状を変えようと、ミレニアル世代をターゲットにするインドのスタートアップ企業が、インド時間4月7日に新たな資金調達を発表し、世界第2位のインターネット市場のインドにおける、新たなユニコーンとなった。
バンガロールを拠点とするGroww(グロウ)が、シリーズDの資金調達ラウンドで8300万ドル(約91億2000万円)を調達し、これによってインドのスタートアップの評価額は10億ドル以上(約1097億4000万円)となった。なお2020年の9月に行った3000万ドル(約33億円)のシリーズC調達時には評価額は2億5000万ドル(約274億6000万円)だった。
Tiger Globalが新ラウンドを主導し、既存の投資家であるSequoia Capital India、Ribbit Capital、YC Continuity、Propel Venture Partnersが参加した。これで4年前に設立されたインドのスタートアップ企業は、計1億4200万ドル(約156億円)を調達したことになる。
なお、Growwはインドのスタートアップでユニコーンとなった8社目の企業だが、今週では4社目となる。ソーシャルコマースのMeesho(ミーショ)は4月5日(インド時間、以下同様)にユニコーンになり、フィンテック企業のCRED(クレド)は4月6日に、そして電子薬局のPharmEasy(ファームイージー)は4月8日朝に未明に新たな資金調達ラウンドを発表したが、同社の評価額は約15億ドル(約1647億8000万円)だった。
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Growwを使えばユーザーは、システマティックな投資計画(SIP)や株式連動型の貯蓄を含む投資信託、金そして米国の取引所に上場されているものを含む株式に投資することができる。このアプリは、現在インドで販売されているすべてのファンドを提供している。
Growwの共同創業者であり最高経営責任者であるLalit Keshre(ラリット・ケシュレ)氏は、TechCrunchのインタビューに答えて、彼のスタートアップが800万人以上の登録ユーザーを集めており、そのうちの3分の2は投資初心者であると語っている。
ケシュレ氏は、Flipkart(フリップカート)の元幹部だったHarsh Jain(ハーシュ・ジェイン)氏、Neeraj Singh(ニーラ・シン)氏、Ishan Bansal(イサン・バンサル)氏らと4人で創業したこのスタートアップが、この先新たな資金を使って成長を加速させ、より多くの人材を雇用すると述べている。「私たちは今、より長期的な思考とより速い成長のための燃料を手に入れたのです」と彼はいう。
Growwのユーザーの60%以上はインドの小さな市や町からのアクセスであり、そのうちのさらに60%は、これまでこのような投資をしたことがないとケシュレ氏はいう。スタートアップは、投資教育を目的として、いくつかの小都市でワークショップを行ったのだという。
また、新型コロナウイルスの大流行により、若者が新しい趣味を探求するようになったおかげもあって、スタートアップの成長が加速した。このスタートアップは、Zerodha(ゼローダ)、Paytm Money(ペイトム・マネー)、Upstox(アプストックス)、ET Money(ETマネー)、Smallcase(スモールケース)、そして旧来の企業を含むひと握りの企業たちと競合している。
ケシュレ氏は「私たちは、インドに住むすべての人にとって、投資を身近で透明なものにするために、約5年前にGrowwを設立しました。順調に進んではいますが、まだ始まったばかりという気持ちです」と語った。
カテゴリー:フィンテック
タグ:Groww、資金調達、ユニコーン企業、インド
画像クレジット:Dhiraj Singh / Bloomberg / Getty Images
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(文:Manish Singh、翻訳:sako)