インドのバンガロールを拠点とするOkCreditは、小規模店舗の帳簿デジタル化を支援するスタートアップだ。このほど新たな調達ラウンドで6700万ドル(72億円)を獲得し、事業の全国拡大を目指す。
創立2年目のスタートアップのシリーズBラウンドはLightspeedとTiger Globalがリードした。去る6月のシリーズAラウンドに続くもので、OkCreditの総調達額はこれで8300万ドル(89億円)になった。
OkCreditは店舗が日々の仕入れと売上を管理するためのモバイルアプリを提供している。先月OkCreditの創業者らはTechCrunchのインタビューに答えて、現在同アプリはインドの2000都市にわたり500万以上のアクティブ利用者がいると語った。
Lightspeed USのパートナーであるAmy Wu(エイミー・ウー)氏は、「OkCreditのアクティブ利用者は今年始めと比べて76倍に増えている。これは過去最高速の成長企業であり、このビジネスの驚くべきバイラル性とネットワーク効果の現れだ」と語った。
露天商から食料品店、薬局にいたるまでさまざまな種類の店舗がOkCreditに加盟している。
現在インドには5億人以上のインターネット利用者がいるが、この国の商店はほとんどデジタル化されていないと業界は推定している。未だに大きな紙のノートに取引を記録している。
「技術の進歩によって現金の支払いにはPOS端末が利用されるようになった。最近ではさらにQRコードが加わり、手書きの伝票は印刷されたレシートになった。しかしこの国で今も変わらないのは、ほとんどの客がノートに記録されている「つけ」で商品を購入しているという事実だ」とOkCreditのCEOであるHarsh Pokharna(ハーシ・ポーカーナ)氏が声明で語った。
ポーカーナ氏は本日TechCrunchに、同社はこの資金を使って社員を増やし、商店のユーザー基盤を拡大すると語った。商店向けのサービスの拡大も計画しているという。
インドで同様の試みを行っているスタートアップには、ほかにVyaparとKhataBookがある。
LightspeedのパートナーであるHarsha Kumar(ハルシャ・クマール)氏は声明で、「インドではあらゆる業種や業態でテクノロジーが導入されつつある。 長期にわたって中小零細企業セグメントは無視されてきたが、LightspeedはUdaan、OkCreditなどの中小企業分野への投資を通じて、テクノロジーの利用が急速に進んでいるところを見てきた。こうした発展を間近で見られることを大いに喜んでいる」。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)