インドネシア最大級の物流管理スタートアップであるWaresixは、「ファーストマイル」に注力するTrukitaを買収した。この用語は、サプライチェーンのうち、港から倉庫まで商品が輸送される部分を指す。
Waresixのプラットフォームは、サプライチェーンとロジスティクスチェーンのあらゆる部分をデジタル化するが、現在はミッドマイルロジスティクスサービス、つまり倉庫から流通業者への輸送に注力している。Trukitaは1万台以上のトラックによるネットワークを所有しており、両社の組み合わせにより、「インドネシア最大のロジスティクステクノロジープロバイダーの1つとなりました」と、Waresixの共同設立者で最高経営責任者を務めるAndree Susanto(アンドリー・スサント)氏は述べている。WaresixとTrukitaはどちらも企業を荷主や倉庫に接続することで事業を展開しており、今回の買収により顧客のコストを削減することが可能になる。
Waresixは2020年9月、EV Growth、Jungle Ventures、SoftBank Ventures Asiaなどの投資家から2019年を上回る約1億ドル(約103億円)の資金調達を行った(PR Newswire記事)と発表した。同社は世界で4番目に人口の多いインドネシア全土で、375以上の倉庫と4万台以上のトラックを扱っており、現在は100以上の都市にサービスを提供している。
インドネシアは1万7500以上の島々からなる群島であり、そのうち6000の島々が人が住んでいる。そのため、インドネシアの地理はロジスティクス企業、特に大都市以外で事業を展開している企業にとって、他では見られない問題を生じさせる。商品が最終目的地に到着するまでに、サプライチェーンは複数の船やトラック、そしていくつもの倉庫をまたがって使用しなければならないのだ。物流コストの高さはインドネシア経済に大きな影響を与えており、政府は現在、より多くのインフラを整備したり、データベースを統合したり、輸出入ライセンスを簡素化するための取り組みを行っている(The Jakarta Post記事)。
インドネシアの複雑なロジスティクス事情はWaresix、Kargo、Ritaseのような物流スタートアップを誕生させた。これらの企業は、中間業者を排除し、リアルタイムで出荷を管理し、データ分析を利用して、サプライチェーンにおける非効率性を発見することに力を注いでいる。
Trukitaは2017年に設立された。その投資家にはAstra International、EverHaüs、Plug and Playなどが名を連ねている。
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(翻訳:TechCrunch Japan)