米国時間7月21日、Teslaは4カ月続いた高値の後、直近6カ月の平均時価総額が1500億ドル(約16兆円)を超え、理論的にCEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏の数十億ドル(数千億円)価値の権利確定オプションは解除された。
Reutersが最初に報じたように、Teslaが直近6カ月間時価総額1500億ドルを達成すると、マスク氏は2018年の株主総会で承認された前代未聞の報酬パッケージ12分割の2回目を手にする権利を得る。
その節目はTeslaが第2四半期決算を報告する予定日の前日に達成された。
この報酬制度(Teslaリリース)では、2030万株のストックオプションが169万株ずつ12回に分けて授与される。購入オプションはTeslaが定められた時価総額と調整後売上(株式報酬などの一時経費を除く)を達成したときに権利が有効になる。取締役会が節目を承認すれば、マスク氏は169万株を大幅に割引された1株あたり350.02ドルで購入できる。
米国時間7月22日の株価である1568.36ドルに基づくと、マスク氏は169万株を約21億ドル(約2200億円)で売却できる。ちなみに最初の分割分をロック解除した最初の節目は、Teslaの取締役会が5月に承認している。つまり理論的にマスク氏は、本日の株価に基づくと42億ドル(約4500億円)の利益を得られる。しかし、そこには重要な落とし穴がある。マスク氏はこの2018年CEO実績報酬の権利行使で獲得したいかなる株式も、行使後5年以上保持しなければならない。
SEC(証券取引委員会)の登録情報によると、マスク氏は上記したいずれのオプションも行使していない。
ストックオプションの最初の分割分を獲得するためには、Teslaの時価総額が直近6カ月平均1002億ドル(約11兆円)を超えることに加えて、年間売上200億ドル(約2兆1000億円)あるいは調整後EBITDA売上15億ドル(約1600億円)のいずれかを達成する必要がある。その次の節目に達するためにはTeslaの時価総額がさらに500億ドル(約5兆3000億円)増加し、売上350億ドル(約3兆7000億円)または調整後EBITDA売上30億ドル(約3200億円)を超えなくてはならない。
第3分割分の資格を得るには、Teslaの6カ月平均時価総額2000億ドル(約21億円)および売上550億ドル(約5兆9000億円)または調整後EBITDA売上45億ドル(約4800億円)のいずれかが満たされる必要がある。
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