IoT機器などを駆使して養殖産業のディスラプトを推進しているシンガポール拠点のウミトロン(UMITRON)は7月28日、ウェブ上で海洋環境データを可視化する「UMITRON PULSE」(ウミトロンパルス)の提供を開始した。衛星リモートセンシング技術を活用し、世界中のさまざまなエリアの海洋データを高解像度で日次確認できるようになる。
魚介類や海藻類の養殖事業者とって海の状態を知ることは非常に重要で、給餌や採苗、出荷の時期などに大きな影響を与える。同社によると高解像度の海洋データを取得できることで、生育に適した状態の把握や有害なプランクトン繁殖などのリスクなどを回避できるとのこと。
具体的にUMITRON PULSEでは、海水温、塩分、溶存酸素、クロロフィル濃度、波高の海洋データを提供。高解像度データなので、画面内で拡大・縮小することで、局所的なデータと広範囲データを容易に確認できるのが特徴だ。当日の海洋データはもちろん、48時間以内の海洋環境変化を予測する機能も提供する。近日中には、海洋環境データ種類の増加、各種データの毎時更新、過去の海洋データとの比較分析機能も実装される。モバイル版アプリも目下開発中とのこと。
現在、前述の5種類の当日付けの海洋データを閲覧できる無料プランを用意しており、誰でも登録・利用できる。そのほかの機能使いたい場合は、月額プランに加入する必要がある。