オメガ、加速器内の磁気にも耐えられる機械式耐磁腕時計をリリース

Seamaster_Aqua_Terra_300dpi磁気殺人光線デバイスの調整を行なっているときも、あるいはスターゲイトで出発準備を行なっているときも、周囲に発生する磁場は腕時計に壊滅的ダメージを与えてしまうことになる。おしゃれなスーツを着て、高級腕時計を身につけた科学者はしばしば、ある種の機械に腕時計を近づけすぎてムーブメントを破壊してしまったものだった。

Rolexはムーブメントを非鉄金属でカバーすることにより、問題を解決しようとした。但し、リリースされたMilgauss(ミルガウス)は、1,000ガウスまでにしか対応することができないでいた。

先を行こうと考えたのがOmegaだ。Seamaster Aqua Terra(シーマスター・アクアテラ)の新しいシリーズに防磁機能を搭載したのだ。方法はムーブメント自体を非鉄金属化するというものだ。これにより1.5テスラ、すなわち15,000ガウスに耐えることができるようにしたのだ。15,000ガウスとはサブウーファーの磁力の2倍にあたる。MRIでもピーク時に70,000ガウスだと言われている。ちなみにMRIがどれほどの磁力パワーを持つものかということについては、こちらの記事が参考になる。

時計の外見は、一般的な三針構造だ。しかしここに搭載された8508ムーブメントが非常にユニークな存在だ。出荷時期は春頃が予定されており、価格はまだ決まっていない(安くても1万ドル程度だと思われる)。高すぎるとお考えだろうか。時空の渦巻きに巻き込まれ、そこで腕時計が止まってしまうことを考えれば、必要な投資だという見方もありそうだが、いかがだろうか。

via Hodinkee

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(翻訳:Maeda, H)