世界一倫理的なスマートフォンと言われているFairphone 3のメーカーが仲間と組んでいっそうテック巨人から離れた端末を作った。
オランダ拠点のこの端末メーカーは、フランスの/e/OSと提携して「脱Google(グーグル)」バージョンの端末を販売する。標準搭載されるOSはAndroid AOSP(アンドロイド・オープンソースプロジェクト)の派生版で、CyanogenMod(覚えているだろうか?)の派生版であるLineageOSをベースにしている(Engadgetによる)。
「脱Google Fairphone 3はおそらく、プライバシー重視で持続可能な世界初のスマートフォンだ」と/e/OSのウェブサイトの宣伝文に書かれてる。「これは人間と地球を気遣う電話機と、プライバシーを気遣うOSとアプリの集大成だ」。
「デザインエコシステムに基づくプライバシー」と「グーグル抜きのAndroid」といういう簡潔な説明の後に次の文章か続く。「私たちは個人情報を無断でリモートサーバーに送るコードを数多く除去しました。私たちは、あなたの端末やクラウド上のデータを見ることはなく、あなたの位置を1日に100回も追跡したり、あなたがアプリで何をしているかをを収集したりしません」。
昨年9月にFairphone 3が発売された時には、Android 9が搭載されていた。しかしメーカーは、発売後のアップデートで簡単にGoogleのサービスを端末から排除して、Androidオープンソースプロジェクトをインストールできることを謳い、上級ユーザーに推奨していた。
最新の /e/OS バージョンは、ユーザーが選べる3つ目のOSになる。Engadgetによると、Fairphoneが同社のユーザーコミュニティーにどのOSを出してほしいか決を採ったところ、/e/OSが一番多くの票を集めた。同社は /e/OSのプライバシーを意識した設計が選択の1要素であったことも強調し、「望まないデータの流れ」を遮断し、端末のやっていることをもっとコントロールできるようにしたという。
e/OS バージョンのFairphone 3は5月6日発売で、価格は480ユーロ(約5万6000円)。Google版Android搭載の標準Fairphone 3より30ユーロ高い。Fairphone第3世代端末の既存ユーザーは、/e/OSを同社ウェブサイトから無料でインストールできる。
昨年Fairphone 3が発売されたとき、メーカーはTechCrunchにフルオープンソースに移行するのはFairphoneユーザーのわずか5%くらいだろうと言っていた。そうだとすればこの /e/OS Fairphone 3は、Fairphoneを選ぶ目の肥えたユーザーの中でもさらにニッチな商品になりそうだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )