カリフォルニア州が調査への協力不十分としてFacebookを提訴

米国カリフォルニア州のXavier Becerra(ザビエル・べセラ)司法長官は、Facebook(フェイスッブック)とCambridge Analytica(ケンブリッジ・アナリティカ)に関する州の調査に資料を提出せず「調査の足を引っ張り続けている」としてFacebookを提訴した。

べセラ司法長官は11月6日、訴状の中でFacebookが1年以上前に始まった非公開の調査にかかる2回にわたる召喚状への対応が「明らかに不十分」だったと述べている。訴状には「Facebookは19件の質問に対して答えておらず、6件の提出要求では書類を出さなかった」と書かれている。

対象となる書類は、CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏やCOOのSheryl Sandberg(シェリル・サンドバーグ)氏を含む役員のやり取り、そして同社のプライバシー変更に関係する資料だ。

訴状ではFacebookに関して、司法長官が言うところの「世界で最も金を持っている企業の1社による非合法的な事業プラクティスについての深刻な疑惑」にかかる「正当に発行された召喚状と質問にFacebookは対応しなかった」と説明している。そしてべセラ司法長官はいま、Facebookに書類を提出させるよう裁判所に求めている。

今はなきCambridge Analyticaは、米大統領選時に選挙関連の広告でどういった投票者に絞るべきかでトランプ陣営をサポートするために使われた幾千万ものFacebookプロファイルを廃棄した。Facebookはこの破棄されたプロファイルの分析を禁止し、有権者データの調査会社を締め出した。後にFacebookは、2012年にプライバシー法に違反したとして連邦取引委員会から50億ドル(約5400億円)の罰金を科せられた。このプライバシー法では企業にユーザーデータのプライバシー保護を求めている。

Facebookの広報はコメントの求めに応じなかった。

画像クレジット: Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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