カリフォルニア州は、州内の汚染を監視し、気候科学に貢献する衛星を打ち上げる予定だ。本日(米国時間9月14日)知事のJerry Brownが発表した。同州は衛星画像提供者会社であるPlanetと提携して、「かつてない精度と規模で、有害汚染物質の排出を特定し、そして停止させるための」独自の衛星を作り出す。
Brown知事は、サンフランシスコで開催されたGlobal Climate Action Summit(地球気候行動サミット)の閉会挨拶で、2年前に米国地球物理学連合の2016年の会議でも科学者たちに約束したことを繰り返した。
「科学はいまだに攻撃を受けており、気候の脅威は強まるばかりです、私たち自身の凄い衛星を打ち上げます」とBrownは語った。
その衛星を開発し運用する予定なのは、実質的に地球上のあらゆる場所の画像をほぼリアルタイムに提供するために、過去数年の間に数百機の衛星を打ち上げたPlanetである。計画では、衛星は汚染の発生源(人為的あるいは自然のものかは問わない)を特定できるセンサーを搭載する予定だ。そのような直接観察によって直接的な行動が可能となる。
衛星の技術的な詳細は、プロジェクトの内容が固まる過程で発表される予定だ。おそらく、特定のガスや微粒子の検出に重点を置いた機器を搭載した、6U CubeSatのようなものが期待できるだろう。衛星の軌道は、南北の軸に沿って州全体を横切るものになることが予想される。一箇所に留まる1機だけではおそらく十分な範囲をカバーできないだろう。すなわち、複数の衛星の可能性もあるということだ。
「これらの衛星技術は、私たちの問題解決能力を拡大する環境イノベーションの新時代の一部です」こう語るのはEnvironmental Defense Fund(EDF)のFred Kruppだ。「それらが直接、汚染排出を止めるわけではありませんが、目に見えない汚染を可視化し、私たちの健康や、環境、そして経済を守るために必要な、透明で対応可能なデータを生成してくれます」。
EDFは、その目的のために独自の衛星(MethaneSAT)を打ち上げているが、さまざまなプラットホームからのデータが広くアクセス可能になるように、カリフォルニア州と協力してshared Climate Data Partnership(共有気候データパートナーシップ)の創設も行う予定だ。
計画が公表された今、より多くのパートナーたちが参加することが期待されているが、現時点ではプレスリリースに挙げられている名前はなく、これに関するPlanetへの質問にも回答は得られていない。資金調達もまだ未解決の状況だ。
この手のものには時間がかかるので、実際の打ち上げはまだ先だが、Planet自身に比較的短期間で設計と打ち上げを行う能力があることは既に証明されている。実際同社は、サンフランシスコに、新しい衛星たちを生み出すための新しい専用施設をオープンしたばかりだ。
[原文へ]
(翻訳:sako)