アドテックの巨人Google(グーグル)は、長らく計画していたサードパーティー製トラッキングクッキーの非推奨化の延期に傾いているようだ。
この計画は、Chromeのサードパーティー製クッキーを非推奨にするなど、オンラインマーケターや広告主がウェブユーザーを追跡することを困難にする長期的な取り組みを発表した2019年にさかのぼる。
2020年1月に同社は、2年以内に移行すると発表した。つまり、2022年までにということだ。
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TechCrunchが独自の情報源からの情報を確認するためにGoogleに連絡したところ、同社は英国時間6月24日午後17時(日本時間6月25日午前1時)に予定されているプライバシーサンドボックスの発表があることをTechCrunchに確認しました。
Googleの新しい公式スケジュールでは、2023年に実施されるという。
しかし大手企業の広報担当者は、直接の確認を避け「近日中に『アップデート』がある」と曖昧な表現をした。
担当者は「本日の発表で、プライバシーサンドボックスのアップデートについて、いくつかの情報を提供します」とも述べている。
Googleに対するプライバシーサンドボックスの実装を2023年に延期することの確認とそれに関連する声明をTechCrunchは求めたが、広報担当者は肯定的な回答(yep)をしたため、延期の可能性は高いと思われる。Googleがこの点に関して、どのように説明するかは、後に行われるプライバシーサンドボックスの時期発表でわかるだろう。
Googleは以前、2022年までにサードパーティーCookieのサポートを廃止するとしたが、当然ながらこのことは、プライバシーサンドボックスに関連する幅広いアドテックも導入する必要があるということを意味している。
2021年初めには、2022年のタイムラインにやや制限を設け、同年までにはいかなる変更もしないと1月には述べている。
Googleにとっての問題は、その計画に対する規制当局の監視は強化されたことだ。これは、インターネットユーザーの追跡とターゲット設定の方法が大きく変わったことを受けて、アドテック業界から反トラスト法違反の苦情が寄せられたことを受けた措置となる。
欧州では、英国の競争・市場庁(CMA)が英国個人情報保護監督機関(ICO)と協力して、Googleが計画の競争とプライバシーへの影響を把握しようとしている。2021年6月初め、CMAはGoogleから提案されたコミットメントを受け入れる意向を表明しました。このコミットメントは、競争とプライバシーに適した方法でCookieの廃止を行うことができないと判断した場合、規制当局がCookieの廃止を阻止できるようにするというものだ。
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当時、TechCrunchはGoogleにCMAの関与が、プライバシーサンドボックスのスケジュールにどのような影響を与えるかを確認したが、同社はコメントを避けた。
ビッグテックに対する規制当局の監視が強化は、多くの影響をもたらす。最も明らかなのは、Googleのような巨大企業が「すばやく動き、破壊的に振る舞う」機会がなくなるということだ。
【更新】Googleは延期を確認し、ブログ記事でいわゆる「プライバシーサンドボックス」に関する英国の規制当局との取り組みにより、Chromeでトラッキングクッキーのサポートが段階的に廃止されるのは2023年後半になると述べた。
「私たちは今後もウェブコミュニティと協力して、広告測定、関連性の高い広告やコンテンツの配信、不正行為の検知など、主要な分野でよりプライベートなアプローチを構築していく予定です。現在、Chromeなどが30以上の提案を行っており、そのうち4つの提案はオリジントライアルで利用可能です」という。
「特にChromeについては、2022年後半までに主要な技術を導入し、開発者コミュニティがその導入を開始できるようにすることを目標としています。英国の競争・市場庁(CMA)との協議を経て、当社が提示したコミットメントに沿って、ChromeはサードパーティーCookieを2023年半ばから2023年末までの3カ月間で段階的に廃止する可能性があります」と述べている。
この延期により、アドテック業界は、トラッキングクッキー廃止後のオンライン領域に適応するための時間をより多く得ることになる。ただし、CMAがGoogleの大規模な再編成を許可した場合に限るが。
損失を被るのはインターネットユーザーだ。少なくとも今後数年間は第三者の追跡にさらされることになる(Chromeユーザーはそうなるが、他にもプライバシーに配慮したウェブブラウザはある)。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Google、Cookie、広告
画像クレジット:Ana Maria Serrano/Getty Images
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(文:Natasha Lomas、翻訳:Hiroshi Iwatani)