データウェアハウスの「オペレーティングシステム」を開発する英国のスタートアップであるDataform(データフォーム)は、Google(グーグル)のGoogle Cloud部門にひそかに買収されたていた(Dataformリリース)。
取引条件は明らかにされていない。だが、筆者はほぼアクハイヤー(人材獲得を目的とした買収)だと理解している。とはいえ創業者ら(Dataformを創業する前はいずれもグーグルにいた)はうまくやった。ただ、人材がすべてだったというわけではない。グーグルは同社の製品にも非常に興味を持っていたといわれている。実際、「Dataform web」は将来にわたり無料で提供されようとしている。
取引について知る情報筋は、Dataformの創業者であるLewis Hemens(ルイス・ヒメンズ)氏とGuillaume-Henri Huon(ギヨーム・アンリ・ユーオン)氏にとって非常に良い結果となったと説明した。また筆者は、DataformがシリーズAの資金調達に向け順調に進んでいたと理解しており、他の選択肢も確かにあったとも考えている。
シリコンバレーのアクセラレーターであるY Combinatorの卒業生であり、Local Globeから投資を受けているDataformは、データを豊富に持つ企業がデータウェアハウスに保存するデータからインサイトを引き出す支援に着手した。インサイトとビジネスインテリジェンスのためにデータをマイニングするには、通常、データエンジニアとアナリストのチームが必要だ。Dataformはこのタスクを簡素化し、企業がデータ資産を最大限に活用できることを望んでいた。
Google Cloudに参加することによりDataformのチームはそのミッションを継続できる。もっと広くいえば、Snowflakeが成功させたIPO(未訳記事)を含め、このスペースはいままさにホットだ。
「Google Cloudチームと何度か話し合った結果、我々は適切なツールとテクノロジーをアナリストに提供する重要性について、方向性がかなり一致していることがわかりました。目的は、我々全員が認識している既存のソリューションが逃している機会を埋めることです」とギヨーム・アンリ・ユーオン氏はDataformのウェブサイトで述べている。
「同時に、複雑で競争が激しく、急速に変化する市場で、わずか7人のチームとして我々がすでに抱える人材や他の経営資源より、達成すべきアイデアの方が多かったのです。四半期ごとに、達成できる以上のことをやりたいと思っていました。BigQueryチームとCloud Analyticsチームのサポート、そして先進的な解決策や取り組みとを組み合わせることで、別々に成し遂げるよりも大きな何かを一緒に達成できると感じました」。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Dataform、Google、Google Cloud、買収
画像クレジット:Dataform
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(翻訳:Mizoguchi)