グーグルのビジネスインテリジェンスサービスLookerがライバルTableauと連携

2019年にGoogle(グーグル)はビジネスインテリジェンスサービスのLooker(ルッカー)を26億ドル(約2950億ドル)で買収した。Salesforce(セールスフォース)はTableau(タブロー)を157億ドル(約1兆7800億円)で買収した。米国時間10月12日、新たな統合によってライバルである2つのプロダクトの距離が縮まった。具体的には、TableauユーザーはまもなくLookerのセマンティックレイヤーにアクセスできるようになり、GoogleのLookerユーザーはまもなくLookerプラットフォーム上でTableauの視覚化レイヤーを利用できるようになる。

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一見するとありそうもない連携のようだが、ある意味、この連携により両方のサービスがそれぞれの強みを活かせるようになる。Tableauの高度な視覚化機能はこれまでずっとユーザーをひきつけてきたが、Lookerとは違ってデスクトップで生まれたプロダクトであり、同社のあらゆる努力にもかかわらずデスクトップとクラウドの分断がいまだに見られる。一方のLookerはクラウド生まれだがSQLを書けるようなテクニカルなユーザー向けのプロダクトで、ビジネスユーザーがデータを分析できるようにすることを目指すTableauとは異なる。こうしたことが、買収の時点では多くの意味でTableauやLookerがそれぞれの買収元と良い組み合わせだった理由でもある。

Googleのデータベース、アナリティクス、Looker担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのGerrit Kazmaier(ゲリット・カッツマイヤー)氏は「シンプルさを求めてデータに取り組む人はすべてGoogleのパートナーであると考えています。我々はDatabricks(データブリックス)とも連携しています。我々が最終的に妥当な問題全般を解決すれば、誰にとっても利益があります。そしてGoogleのすばらしいパートナーであるTableauのような企業もデータをもっとシンプルに扱うことに取り組んでいるなら、それはコラボレーションの本当に優れた基盤です」と述べた。

同氏はLookerのセマンティックモデルによってテーブルの柔軟性が大幅に増し、Tableauによってユーザーは視覚化とストーリーテリングに関してデータを民主化するツールをたくさん手にすることができると説明した。そう考えると2社がすでに多くの顧客を共有していることは、おそらく驚きではないだろう。「お客様がLookerMLに対してTableauを使えたらどれほど便利だろうと我々は考えました。つまり何度もコピーしたりするような複雑なことは必要なくなります。一方Looker側については、TableauをLookerに接続できればLookerのお客様にとってどれほど便利でしょうか。ほんとうに、大いに役に立つと我々は考えたのです」(同氏)。

カッツマイヤー氏は、最終的に重要なのはカスタマーエクスペリエンスであり、サービスが顧客にとってどのように価値を生み出すかであると語る。「自社だけが成功しようとし始めた企業は例外なく困難に直面すると私は思います」。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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