不動産の短期貸出しと管理を行うWeWorkをはじめとする「We関連」子会社を傘下にもつThe We Companyが、IPOを凍結することが明らかになった。
同社の上場計画は、同社のコーポレートガバナンスや、一時は500億ドル(約5兆4000億円)近いと投資家が考えていた会社価値に対する疑念のために難航していた。
投資家は天井知らずの企業価値と、共同創業者でCEOのAdam Neumann(アダム・ノイマン)氏の不品行な経営慣行に尻込みし始めたと、The We Companyの上場保留を最初に報じたウォールストリートジャーナルは書いている。
過去数週間、The We Companyは投資家の懸念を払拭しようと数々の手を打ってきた。ノイマン氏との酷い契約を白紙に戻し、新たな役員を加えた。さらにノイマン氏の会社での力を制限する動きも見せた。
先週同社は目論見書を修正し、外部から幹部を招いたことを記載した。さらに、クラスBとクラスC株の権利を減らしてノイマン氏が他の株主の20倍の議決権を持つことがないようし、ノイマン氏の妻を同社の後継者計画から除外した。
こうした行動もウォール街の投資家をなだめるには不足だったようだ。会社価値を100億ドル以下に引き下げようとする試みでさえ、投資家の関心をIPOに向けることはできなかった。
そしてThe We Companyが上場を断念することが確実になり、上場後のUberとLyftが不調を続ける今、おそらくベンチャーキャピタルは投資先企業のとんでもなく高い評価額を見直すことになるだろう。そしておそらく、強欲はよくないかもしれないことを学ぶときなのかもしれない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )