サムスンが、日本における企業ブランド戦略に変更を加えることになった。The Korea Heraldの記事(訳注:日本経済新聞など、日本のメディアも既に報じています)によると、最新のスマートフォンには「Samsung」の名前を表記しないとのことだ。
この方針が適用されるのは、Galaxy S6およびS6 Edgeで、日本における販売開始は4月23日となっている。この両デバイスに「Samsung」のロゴを表示しないのだそうだ。かわりにキャリアパートナーの名前を冠して「Docomo Galaxy」や「au Galaxy」と表記するのだそうだ。
この変更はS6およびS6 Edgeの商品のみでのことではない。日本でのFacebookページも「Samsung」の名前を廃し「Galaxy Mobile Japan」とする。新製品を紹介する各種ビジュアルにてもSamsungの名前は消し去られている。
本件についてSamsungに問い合わせてみているが、今のところ回答を得られていない。The Korea Heraldに対しては「日本ではGalaxyブランドが十分浸透しているのです」と述べている。
もちろんこれは、「Samsung」の名前を外す理由にはなっていない。プロダクトからメーカー名を外すというのは、ふつうに考えれば奇妙な話だ。しかしSamsungは日本において富士通やシャープなどの後塵を拝しており、それをなんとかしたいという動きでもあるわけだ。背景には日本と韓国の政治的緊張もあるのではないかと言われている。
Counterpoint Researchのレポートによれば、サムスンは日本において第5位のポジションにあり、2014年11月での販売シェアは5%に満たなかったとのこと。ライバルのAppleは2014年の10月および11月で、半分以上の販売シェアを記録している。
実のところ年初には、マーケットシェアの低下をうけてサムスンが日本市場から撤退するという噂もあった。サムスンは市場からの撤退ではなく、日本における国産ブランドおよびiPhoneへの支持を意識して、韓国産であることを積極的には表記しないことにより、シェア拡大を目指すことにしたということであるようだ。
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(翻訳:Maeda, H)