今日(米国時間10/6)Facebook CEOのMark Zuckerbergは、Oculus Connectデベロッパーカンファレンスの壇上に立ち、同社のモバイルVRの未来について語った。
新しいスタンドアロンヘッドセットのプロトタイプは、位置トラッキングが大きな特徴だ。短いデモビデオを見たところ、ヘッドセットはRiftの改造版のようでコンピューターモジュールがヘッドセットの背面に埋め込まれていた。位置トラッキングを使うことによって、ヘッドセットは自身の物理的位置を知り、それに合わせて画面のコンテンツを表示できる。360度ビデオは固定された視点からの球状ビューに限られているが、位置トラッキングがあれば、VR体験中に歩き回って自由な角度で世界を見ることができる。多くの熱心な愛好家たちがこれを「本物のVR」であることの証明と呼ぶ理由だ。
Zuckerbergによると、開発はまだごく初期段階にあるが、製品ロードマップには載っている。信じられないことに「お手頃価格」という言葉が使われていた。
これまで位置トラッキングは、OculusのRiftやHTC Vive、PS VR等、主要なハイエンドVRヘッドセットでのみ利用できた。しかしこの発表によってOculusは、モバイルVR体験とハイエンドのVRとのギャップを埋めようとしている。
昨年11月OculusはSamsung Galaxyユーザー向けに、Gearという普及型VRヘッドセットを公開し、モバイルVRヘッドセット業界で厳しい競争に直面している。中でもGoogleは、Daydream Viewというヘッドセットを今週発表している。どうやらOculusは、スマートフォン用モバイルVRよりも、スタンドアロン戦略に目を向けてているようだ。
OculusはモバイルVRの分野で強力な存在感を示しており、これはSamsungとモバイルキャリアが、Samsungの対象機種を買った人に無料でヘッドセットを提供していたことが大きい。5月にOculusは、月間アクティブユーザー数100万人を突破したが、SamsungがS7の予約購入者全員にヘッドセットを配った直後のことだったため、用意されたVRコンテンツを消費者が使い果たした今、この数字がどうなっているかは不明だ。
モバイル用の位置トラッキングは長年利用されてきた技術だが、Oculusにとっての問題はバッテリー消費だ。これについてはOculusのCTO John Carmackが非常に情熱的に語っていた。
OculusはモバイルVRの消費電力ニーズを満たす位置トラッキング技術を手に入れることができなかったのか、あるいはそこはGoogleに譲り、次期プラットフォームハードウェアの支配に集中しているかのどちらのようだ。
発売日についての詳細は明らかにされていないが、Oculusは一日も早く出しがっているに違いない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)