妊娠したくないの? FDAが認可した、そのためのアプリがあるのよ。FDAが今日(米国時間8/13)、スウェーデンのアプリNatural Cyclesに、避妊方法の一つとしてアメリカで売ってもよい、という許可を与えた。
Natural Cyclesは一部のヨーロッパの国では妊娠を防ぐ方法のひとつとしてすでに使われている。でも、いわゆる‘デジタル避妊法’がアメリカで認可になるのは、これが初めてだ。
このアプリは、ユーザーの女性が提供するデータ、たとえば、体温や毎月の生理の周期などをアルゴリズムが利用する。そして各月のいちばん受胎しやすい日(何日から何日まで)を計算する。女性はその日にはセックスをしないようにするか、または避妊具を使用する。
生理の周期を調べて受胎しやすい日にちを判断する避妊方法は、かなり前から使われている。でもNatural Cyclesはこの古くからある方法に科学のひと味を加えて、アルゴリズムを改良した。そして15000名あまりの女性テスターたちの評価により、“ふつうの使い方”では6%のエラーレート、“完璧な使い方”では1.8%のエラーレートを達成した。
“完璧な使い方”とは、アプリが示唆する受胎危険日には防具を使わないセックスを絶対にしない、という使い方だが、それでも100人中1年に2人近くは妊娠する。つまりアプリが示唆する‘受胎危険日以外の日’は、‘絶対に100%妊娠しない日’ではない。でも、そのほかの避妊方法にも、それぐらいのエラーレートはある。たとえばCenters for Disease Control(CDC)によれば、コンドームのエラーレートは18%だ。
このアプリのメーカーはアメリカのFDAに効用を説得することには成功したが、しかしスウェーデンでは少なくとも一つの病院が、国のMedical Products Agency(MPA)と共に調査を開始した。同病院の記録では、Natural Cyclesを使っていた女性のうち37名が、望まざる妊娠をしているからだ。
FDAのCenter for Devices and Radiological Health(健康機器・器具および放射線医学部局)で女性の健康を担当しているAD Terri Cornelisonはこう言う: “消費者はますますデジタルの健康テクノロジーを使って自分のための健康情報を得ている。この新しいアプリはよく注意して正しく使えば有効な避妊方法を提供できる”。
ただしそんな彼女も、アプリのアルゴリズムにもそのほかの避妊方法にもエラーレートがあることを認める。そして、“完璧な避妊方法は存在しないことを、女性は知るべきだ。だからこのデバイスを正しく使っても計画せざる妊娠が結果することが、依然としてありうる”、と語る。