スペインのAll Iron Venturesが約82億円の初ファンドをクローズ

B2Cマーケットプレイスとeコマースに出資するスペインのAll Iron Ventures(AIV、オールアイロンベンチャーズ)が計6650万ユーロ(約82億円)の初ファンドをクローズした。初ファンドとしてはスペインにおいて最大規模の1つと同社はうたう。

このファンドに出資を約束している親グループの出資パートナーや他の投資家からの資金により、投資能力は約1億1000万ユーロ(約135億円)となる。

ファンドへの支援は個人投資家によるもので、公的なサポートはない。AIVは自らを、欧州で出現している起業家が支援するVCの「新種」とみなしている。

ビルバオに拠点を置く同ファンドは2017年後半に創設され、2人の共同ディレクター、Hugo Fernández-Mardomingo(ヒューゴ・フェルナンデス・マルドミンゴ)氏とDiego Recondo(ディエゴ・レコンド)氏が運営している。All Iron Group(オールアイロングループ)の一部であり、傘下には他に上場不動産ホールディングカンパニーもある。All Iron GroupはTicketbis(チケットビス)創業者によって設立された。Ticketbis創業者はチケット再販マーケットプレイスを2016年に1億6500万ユーロ(約202億円)でeBay(イーベイ)に売却した。これはスペインのエコシステムの中でこれまでに最も成功したエグジットだ。

AIVのFund Iには150もの投資家が出資しており、 Iñaki Ecenarro(イニャキ・エセナロ)氏やフィンテックスタートアップEbury(エブリー)の共同創業者でCEOのSalvador García(サルバドール・ガルシア)氏、後にMasMóvil(マスモビル)と合併したIbercom(イベルコム)の創業者Jose Poza(ホセ・ポザ)氏といったスペインの起業家も含まれる。

同ファンドは主にシリーズA、プレAの投資ラウンドをリードあるいは共同投資する。ただし、シード期の投資にも柔軟に対応するとしている。通常、最初の小切手は最大200万ユーロ(約2億5000万円)で、ポートフォリオ企業のその後のラウンドもサポートする。

地理的には、AIVは自らをスペインやその他の国でも投資を行う国際VCのパートナーとして位置付け、中でも欧州と米国にフォーカスしている。

直近の投資にはウクライナ拠点のオンライン指導マーケットプレイスPreply(プレプリー)やスペインのオンデマンドランドリーサービスMr Jeff(ミスタージェフ)などがある。

他には、スペインのLookiero(ルッキエロ)、Lingokids(リンゴキッズ)、Spotahome(スポタホーム)、Seedtag(シードタッグ) 、ポルトガルのBarkyn (バーキン)、オーストリアのRefurbed(リファーベッド)、ドイツのPaul Camper(ポールキャンパー)、フィンランドのKodit(コディット)、米国のRebag(リバッグ)、ブラジルのZenklub(ゼンクラブ)といったスタートアップがポートフォリオに名を連ねている。

カテゴリー: VC / エンジェル
タグ:All Iron Venturesスペイン

画像クレジット:All Iron Group/All Iron Ventures

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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