コンテンツプロデュース事業やスマホ向け短尺動画の制作・配信を行うFIREBUGは4月11日、AOI TYO Holdings、アカツキ、読売新聞東京本社を引受先とする第三者割当増資を実施したことを明らかにした。調達金額は非公開(増資後の資本金は前回資金調達時の1億8940万円から2億8120万円に増えている)。
FIREBUGは2016年2月の設立。代表の佐藤氏は吉本興業でマネージャー業を経験した後、2015年1月にクリエーターのエージェント会社であるQREATOR AGENTを立ち上げた(同社は現在FIREBUG子会社)。2017年7月にはRKB毎日放送およびエイベックス・ベンチャーズ、個人投資家などから、数億円規模の資金調達を行っている。
FIREBUGでは設立後、テレビ番組やウェブ動画、イベントなどの企画やプロデュース、PRなどを手がけていたが、2017年9月に新事業として、スマートフォン向け短尺縦型動画配信サービス「30(サーティー)」を開始し、アプリを公開した。またFIREBUGでは、企業のブランド向上を目的とした、オウンドメディアやYouTube、SNS広告掲載用の短尺動画制作も行っている。
30は、その名の通り30秒ほどの短尺の縦型動画を配信する無料の動画アプリ。ユーザー登録不要で利用できる。バラエティやニュース、マンガ、ライフスタイルといったカテゴリでコンテンツを展開。オリジナル動画を月間数百本配信している。スマホに特化した動画を短尺で配信することで、ユーザーの「スキマ時間」の視聴を狙う。
30では、動画の視聴率や視聴完了率などのデータを蓄積しており、時間帯やユーザーの操作、位置情報により、ユーザーごとのコンテンツ編成が変化する。このコンテンツ配信システムと配信方法は、現在特許出願中という。
今回の資金調達でFIREBUGは、30事業の運営体制を強化し、システム開発やコンテンツ制作の充実を図る。また、今回投資を行う各社とは、30だけでなく、既存のコンテンツ制作事業の分野でも共同制作をはじめとした事業提携を行っていく予定だ。