セールスパーソンの悩みのタネ、手数料計算を自動化するSpiff

カナダ・ソルトレークシティーをベースとするSpiffは、世界中のセールスパーソンのコミッションを計算する新しいサービスを売り込んでいる。不必要な事務作業の終わりを求めている何百万人ものセールスパーソンに自社製品を販売するため、これまで600万ドル(約6億5000万円)の資金を調達した。

Spiffの経営チームは新たなラウンドで50万ドル(約5400万円)を手に入れた。これにはPeak VenturesやKickstart Seed Fund、Peterson Partners、Pipeline Capitalからの出資が含まれている。

「驚くべきことにインセンティブの報酬を管理するための効果的で近代的なSaaSソリューションは存在しない」とSpiffの創設者兼CEOのJeron Paul(ジェロン・ポール)氏は語る。「ほとんどの企業はExcelや何十年も前からある技術を使っているが、それはソフトウェアを装った見せかけのサービスにすぎない」。

Spiffのデータによると、90%の企業はコミッションを計算するのにスプレッドシートのみに依存しており、セールスパーソンが取引を終えた後にコミッションを知るまでに最大1カ月もかかることがある。

Spiffはすでに、Podium、Weave、Bitglass、Workato、Sendo、HireVue、Lucidなどのソフトウェアベンダーと提携し、数千件の取引を通じて毎月400万ドル(約4億3000万円)の計算を処理している。

ポール氏は2018年にSpiffをローンチするまで、事業の立ち上げと売却において長いキャリアを持っていた。同氏は以前、Capshare(カプシェア)をMorgan Stanley(モルガン・スタンレー)の子会社に売却している。またScalar Analytics(スカラー・アナリティクス)や、Thomson Reuters(トムソンロイター)が買収したBoardlink(ボードリンク)を立ち上げ売却したという。

Spiffは、米国におけるコミッション市場はおよそ8000億ドル(約87兆円)で、インセンティブ報酬の市場は数兆ドル規模だと予測している。これは同社のソリューションによって対処しうる、顧客にとって大きくかつニッチな問題だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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TechCrunch Japan

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