約1000億円にもなる映画ビジネスの減損処理の影に隠れてしまっているが、ソニーのPlayStationビジネスは直近の決算発表の中で数少ない良い部分の1つだった。
ソニーはQ3の決算を発表し、売上高は2兆3975億円、純利益は196億円だった。売上高は前年同期比と比べて7%減、純利益は84%減となった。為替変動による悪影響と、今週発表されたようにソニーピクチャーズの「のれん」の減損を1121億円万円計上したことによる。
ソニーピクチャーズの減損処理の結果、ソニーは今年度の収益予測を22%下方修正し、1960億円とした。その一方で、売上高の予測については3%上方修正している。
ソニーの稼ぎ頭であるゲームビジネスは好調だ。売上高は6170億円に達し、前年同期比で5%増となっている。また、営業利益は同じく25%増の500億円だった。
かつて多額の損失を計上したソニーモバイルコミュニケーションズも回復しつつある。ダウンサイジングや競争力のある中価格帯デバイスへのフォーカス戦略の成果が出てきたようだ。昨年の決算で、スマートフォンビジネスは単体で5億4400万円の損失を計上していた。しかし今回のQ3では、売上高は35%ダウンしたものの、コスト削減の効果により212億円の営業利益を生み出している。
為替の変動はソニーに大きな影響を与える。今回の決算発表では、多くの部門の売上高や営業利益が為替変動の悪影響を受けている。ホームエンターテイメント部門の売上高は、為替変動により12%減の3534億円、営業利益は17%減となった。
[原文]