タクシー利用者同士をマッチングするサービスを提供中のNearMeが公開している同名のマッチングアプリ「NearMe」で、「Japan Taxi」アプリを呼び出せるようになっている。
道路運送法では、タクシーは1回の運送につき1つの運送契約という決まりがあり、原則として相乗りは禁止されている。しかしNearMeでは、最後までタクシーに乗る利用者がすべてのタクシー料金を支払うため、タクシー会社側からすると1つの運送契約と見なされるため合法。相乗りした乗客は、NearMeアプリに登録したクレジットカード経由で、最後までタクシーに乗車している利用者にキャッシュレスで料金を支払う仕組みだ。女性同士や顔見知りだけなど、相乗り相手を選ぶこともできる。
距離や人数によって異なるが、一人でタクシーに乗るよりもタクシー料金が20〜40%程度安くなる。NearMe側はマッチングした複数の利用者の合計金額から手数料を取ることでマネタイズする。
NearMeが利用できるのは、東京都、神奈川県、埼玉、新潟県長岡市の一部エリアから目的地に向けて発車するタクシー。NearMeが開発したアルゴリズムにより、マッチング時に複数の降車地を経由する最適なルートや各自が支払う料金が計算される。利用エリアについては順次拡大予定とのこと。
これまでは、NearMeでマッチングに成功したあと、最初に乗る人が自分で手を挙げるか配車アプリを使ってタクシーを呼ぶ必要があったが、今回の連携によりNearMeアプリからJapan Taxiアプリを呼び出しての配車が可能になる。特に流しのタクシーがなかなかつかまらない郊外などではアプリによる配車は重宝するはずだ。
政府は2019年度中に合法的な相乗りタクシーを解禁する予定で、すでに数回の実証実験を済ませている。もちろんNearMeは、相乗りタクシーの解禁後でも利用できるうえ、マッチング相手を選ぶことも可能だ。