ツクルバが新組織とコワーキングスペース、リノベ物件販売の「cowcamo」中心に開発を強化

左からツクルバ代表取締役CCO・クリエイティブディレクターの中村真広氏、代表取締役CEOの村上浩輝氏

リノベーション住宅など、中古住宅に特化した流通プラットフォーム「cowcamo」の運営などを手がけるツクルバ。同社が新たな組織となる「tsukuruba studios(ツクルバスタジオ)」を立ち上げた。また、オフィススペースの一部にコワーキングスペースを設置(12月に完成予定)。社内外のクリエイターによる共創の場を作るという。

2011年設立にツクルバは、不動産業・ウェブのビジネスを経験した代表取締役CEOの村上浩輝氏と建築学科出身・デザインに精通した代表取締役CCO・クリエイティブディレクターの中村真広氏による共同創業のスタートアップ。もともと東京・渋谷のコワーキングスペース「co-ba」の運営から事業を開始したが、その後は空間プロデュース(たとえ東京・六本木にあるメルカリのオフィスも彼らのデザインだ)やcowcamoのような自社サービス(11月24日にはcowcamoのアプリもリリースした)、グループ会社であるアプトによるリアルスペース運営(11月にアカツキが買収)などを手がけてきた。

「受託から自社事業の会社を目指す」とは以前の取材でも聞いていたが、空間デザインを中心にしたクライアントワークはメルカリのオフィスなど大きいものやコンセプチュアルなものに限定しているとのことで、すでに自社サービスのcowcamoがビジネスの中心になっているのだという。同サービスは月次流通額で二桁億円規模まで見えており、年次ベースでは三桁億円まで届く見込み。すでに事業部単位での黒字化も達成しているのだという。開発体制も強化しており、この1年で社員は25人から60人弱に拡大。その3分の1がデザイナーやアーキテクト、エンジニアといったクリエーター人材だ。

「『デザインの会社がとりあえずウェブサービスをやっているんでしょ?』といった文脈で捉えられることも多いが、リリースから2年を越えて、cowcamoは相当な成長をしている。6月頃にはティッピングポイントを超えたと思っている。サービス開始当初から、全体の体験や価値観にこだわってきたからこそで、それができたのは共同代表の中村がクリエーター出身ということも大きい」(村上氏)

今回新設するtsukuruba studiosは、そんな自社サービスに関わるクリエーター人材の拡大を狙っているようだ。これまで事業部ごとに紐付いていたクリエーターを新設のスタジオに集約。今後はプロジェクト単位でスタジオに所属するクリエーターが関わるような開発体制を採るという。またスタジオ立ち上げに際して、エンジニアを20人規模で採用することを目指す。加えてコワーキングスペースでは、社内クリエーターに加えて外部クリエーターがさまざまなプロジェクトに関わり、共創する環境を作るをことを狙うとしている。

tsukuruba studiosのメンバーら。立ち上げ準備中のコワーキングスペースにて

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TechCrunch Japan

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