テスラが奴隷解放記念日に無給休暇を取得可能と社員に通知

米国時間6月19日金曜日午後8時のわずか前、Tesla(テスラ)の人事部門は米国の従業員にメールを送り、米国で奴隷制度が終了した記念日である6月19日を祝うために休暇を取得できることを伝えた。

そのすぐ後、人事担当責任者のValerie Capers Workman(バレリー・ケーパーズ・ワークマン)氏は、その日に休暇を取った社員は無休扱いになると明言したことがTechCrunchが見たメールでわかった。CNBCが今朝のメールを最初に報じた。そのメールは西海岸の社員の始業時間に送られた。ニューヨーク州バッファロー工場など、その他の時間帯で働く人びとにとって、メールは大きく就業時間に食い込んでから届いた。

テスラはコメント要求に答えていない。

祝日当日というメールのタイミングに批判が集まった。6月19日に計画されていた同社のカリフォルニア州フリーモント工場のデモへの影響も問題となった。同工場では1万人以上が働いている。

その日の午前中に、おそらく批判への回答として、Tesla CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は、今後TeslaとSpaceX(スペースX)では6月19日を国民の祝日として扱うとツイートした。

その後のツイートでMusk氏は、社員はPTO(有給休暇)を取得する必要があることを確認した。社員は勤続年数と職位に応じて年間決められた日数の有給休暇を与えられる。メディアに話す了解を得ていないという理由で匿名を希望した社員数名は、新型コロナウイルスのパンデミック期間中、予防のために有給休暇を使い果たしたとTechCrunchに語った。

Juneteenth(ジューンティーンス)は1865年6月19日、南軍将軍ロバート・E・リーがバージニアで降伏してから2カ月後、テキサス州ガルベストンの奴隷たちが、ある北軍将軍が当地を訪れたときに自分たちの自由を知ったことの記念日である。エイブラハム・リンカーン大統領が奴隷解放宣言に署名してから2年以上後のことだった。

今年、警察の暴力と黒人に対する構造的人種差別に対する全国的な抗議活動を受け、Square(スクエア)、Twitter(ツイッター)を始めとする多くのテック企業がジュンティーンスを認め、有給休暇として扱う計画を発表した。他の企業もそれぞれの方法でこの日の認知を表明した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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