Tesla(テスラ)は米国時間7月2日の木曜日、第2四半期(4月〜6月)に9万650台の車両を出荷したと発表したが、これは新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響により米国の主要工場での生産停止が数週間続いたため、前年同期比で4.8%の減少となった。
逆風にもかかわらず、予想を上回る数字だった。
出荷車両の大半(約8万50台)はModel 3とModel Yだった。残りの1万600台はより高価な Model SとModel Xだ。テスラは各モデルの出荷台数内訳を提供しておらず、また地域に関する情報も公開していない。
新型コロナウイルスのパンデミックの影響で販売台数が減少すると予想していたアナリストの予想はさまざまで、3万9000台と予想する人もいれば、あるいは8万3000台と予想する人もいた。FactSetの調査によれば、多くのアナリストはテスラが第2四半期に7万2000台を出荷すると予想していた。
今回の発表を受けて、7月2日の朝の時間外取引で株価が9%近く上昇し、1218.21ドル(約13万円)となった。発表の簡単な内訳は以下のとおりだ。
- 第2四半期に9万650台の車を出荷したが、第1四半期は8万8400台、2019年第2四半期は9万5200台だった。
- 第2四半期に8万2272台の車両を生産したが、第1四半期は10万3000台、2019年第2四半期は8万7048台だった。
テスラに勤務する複数の関係者によると、第2四半期末までの数週間、従業員に新たな販売目標が課せられたという。同社はまた、中国と北米での車両価格を引き下げた。どちらの戦略も、電気自動車の需要を喚起することが目的だ。
この計画は第2四半期には効果があったようで、アナリストは今年の残りの期間、テスラにより大きな期待をかけるかもしれない。
テスラの株価は7月1日の市場で急上昇し、同社の時価総額は約2080億ドル(約22兆円)に達し、トヨタを抜いて時価総額で世界一の自動車メーカーとなった。CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏が、従業員に販売と生産の目標達成を祝うメールを全社に送ったと報じられたことも、株価を上昇させた。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)