テレビでスポーツ観戦をするとき、画面上の仕掛けがここしばらくで随分と進化したことに気付く。データを視覚化する技術が進化して、現地で何が起こっているのかを、家に居ながらにして理解しやすくなったのだ。たとえばアメフトではファーストダウン獲得ラインが黄色で示されるし、野球中継ではストライクゾーンおよび投球コースが示されるようになっている。またNASCARでは特定の車からの状況を続けて映して、抜きつ抜かれつの緊張状態がよくわかるようにもなった。ところで、こうした進化がひとりの人物によりもたらされたものであることはご存知だろうか。長くテック業界に身をおいたStan Honeyが、上に挙げたすべてを実現してきたのだ。昨今の進化を語る上で、絶対に欠かすことのできない人物だ。
現在、Honeyはこれまでの中で最も困難であると言えそうなプロジェクトにとりかかっている。今月、サンフランシスコで行われるアメリカズカップを、誰でも理解できて楽しめるイベントにしようとしているのだ。もちろん、このプロジェクトにはHoneyこそ適任だ。エミー賞を受賞したテレビ技術者であり、かつ48日で世界一周を成し遂げてジュール・ヴェルヌ・トロフィーを受賞した人物でもあるからだ。
Honeyは「アメリカズカップを面白く報道したい」というセーラーやエンジニアと組んで、ぎりぎりまで誰もが理解しやすい番組にしようと奮闘している。そこでTechCrunchはサンフランシスコPier 27にあるアメリカズカップ・ヘッドクォーターを訪問してみた。そこで、番組を支える技術と、それに携わる人々についての情報を得てきたわけだ。ぜひ上に掲載したビデオをご覧頂きたい。
ビデオの撮影および編集はJohn Murilloによるもので、ここに記して感謝の意を表したい。またプロデュースを行ってくれたのはFelicia Williamsだ。
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(翻訳:Maeda, H)