たとえばストレージはDropBoxなどのサービスを利用してクラウドへアウトソースした。では、いっそ、そいつを使っているアプリケーションもクラウドへ移したらどうだろう?
Frameは、ユーザのデスクトップアプリケーションをクラウドで動かしてくれて、ユーザはそれをブラウザから使う、というサービスだ。今週、グローバルにベータでローンチした。ユーザはどんなWindowsアプリケーションでもこのサービス上で動かせるから、たとえばこれからは、Adobe Premiereをノートブックで使える。
同社は先月、Columbus Nova Technology PartnersやBain Capital Ventures、SQN Venture PartnersなどからシリーズAで1000万ドルを調達した。
このサービスは、かなりすごい。自分のラップトップの上でAdobe Photoshopによる面倒な写真編集を二つやってみたが、まったく問題ない。最近ぼくはMacbookを買いたいと思っていたのだけど、仕様的に、ビデオやインフォグラフィックの編集はきついかな、と思って迷っていた。でもFrameのクラウドでヘビーなグラフィクスが十分できるのなら、自分のローカル機について迷う必要はなくなる。
ベータの料金体系(右図)は、ちょっと異様な印象を与える。個人ユーザ用の月額$9.99で200クレジットぶんの利用ができる(企業はユーザ一人あたり月額$12.99)。これは、1コア、RAM 4GBのPCを約20時間使用する計算量に相当し、個人がPhotoshopを使うぶんには十分だろう。しかしビデオの編集やレンダリングをするなら、$16.99の”Standard”プラン(500クレジット)を使うべきだ。こちらなら、CPUが16コア、GPUが4コア、RAM 64GBの怪速コンピュータをクラウド経由で使うことに相当する。うむ、ローカル機でこれだけ揃えると、なんぼになるかな?
同社が使っている“クレジット”という単位は分かりにくいが、同社によると、現時点では“無制限”というプランは無理、とのこと。彼らから見ると、この料金体系はきわめて合理的だそうだ。
このサービスを試してみたい人のためには、14日間の無料プランがある。TC25というコードを入力すると、本誌の読者200名までが、25ドル相当のクレジットをもらえる。