デーティングアプリ「Dine」にレストランの自動予約サービスが登場、「ペコッター」と提携

レストランデートを軸にしたデーティングアプリ「Dine」を提供するMrk & Co。同社は7月26日、グルメコンシェルジュサービス「ペコッター」運営元のブライトテーブルと提携し、Dineの日本版ユーザー向けにレストランの自動予約サービスを始めた。

Dineは2016年3月にアメリカとカナダからスタートしたサービス。「実際に会うこと」にフォーカスをしていて、登録時に自分が行きたいレストランを選んでおく仕組みがユニークなポイントだ。

以前Mrk & Co代表取締役の上條景介氏に取材した際に、細かい設計も含めて「Dineでは実際に会うために障壁となるものを徹底的に取り除くことを意識している」という話があった。実際Dineではユーザーがマッチングした時点で「どのお店で会いたいか」まで決まっているので、それ以降は日程調整をしてお店の予約をするだけ。マッチングしてから会うまでのスピード感がDineの特徴になっている。

同サービスの軸とも言えるレストランについても、自由に選べるのではなくあえて約400店ほどに限定(東京、大阪、福岡を合わせて)。運営がファーストデートにお勧めできる店舗だけを厳選する。デートで外さないお店だけが載っているという意味で「デート版のミシュランを目指している」(上條氏)そうだ。

2017年11月の日本版ローンチから約8ヶ月が経ち、累計で50万デートのマッチングが成立。ユーザー層としては25〜39歳の社会人が多く、中でもIT系や金融系、商社に務める会社員や経営者が中心になっているそう。このあたりはもともと「忙しくて何度もメッセージのやりとりをするのは大変だけど、出会いは欲しい人」に向けて作っていることもあり、意図したターゲット層に刺さっているという。

一方で今後さらにグロースさせていく上で解決しなければならない課題点も浮かび上がってきた。

「自分たちがこだわっている部分でもある『マッチングからデートに至るまでのスムーズさ』に関してはまだ足りない。特にアメリカではほとんど起きなかった問題として、日本のユーザーはマッチングしてから考え出し、結局デートまで至らないという傾向がある」(上條氏)

理由としては改めてプロフィールを確認すると情報量が足りず不安になったり、マッチングしたレストランに空席がなく別の店舗を検討しているうちに流れてしまったりなどいくつかあるそうだが、日本人の方が細かい離脱ポイントが多いという。

今回リリースしたレストランの自動予約サービスは、まさにこの離脱ポイントをなくすための施策のひとつだ。

従来はユーザーが自らレストランの予約をする必要があったが、これをDineと累計10万件のレストラン予約を担ってきたペコッターが代行。希望していたレストランが満席だった場合には、近隣にある似たような条件のレストランを探し出し、予約するところまでをカバーする。

具体的には場所・価格帯・ジャンルという3点を軸に、Dineに掲載されている別のレストランを提案する仕組みだ(これに関してはあらかじめユーザーが同機能の設定をオンにしていた場合のみ対象)。

上條氏によると約1ヶ月ほど一部のユーザー限定でテストを実施した結果、評判が良かったため他のユーザーにも提供することになったそう。このサービスによってユーザーの予約手続きの手間をなくすとともに、予約前日のリマインド通知などとも合わせてマッチング後のデートキャンセルの削減を目指すという。

自動予約と言ってもAIが自動で予約するわけではなく人の手を介すので、運営側から見れば新たなコストが発生することにもなるが、ユーザーにとっては便利な仕組みと言えそうだ。

写真左からMrk & Co 代表取締役の上條景介氏、ブライトテーブル代表取締役の松下勇作氏

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TechCrunch Japan

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