デートにレジャーまで、実名で遊びの体験を投稿するメディア「PLAYLIFE」が総額6000万円を調達

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遊びに特化したメディアPLAYLIFEを運営するプレイライフは、COENT VENTURE PARTNERS PTE.LTD.(元SMS創業者の諸藤周平氏と元グルーポン/エニグモCFOの松田竹生氏が立ち上げたVC)、ミューゼオ代表取締役の成松淳氏、キープレイヤーズ代表取締役の高野秀敏氏、ミノワコーポレーション代表取締役社長の箕輪友行氏、サイジニア代表取締役の吉井伸一郎氏、同社取締役の木戸貴司氏から総額6000万円を調達したことを発表した。今回プレイライフのCEOを務める佐藤太一氏に資金調達までの経緯を聞いた。

PLAYLIFEはユーザーが実名で、実際に体験した遊びのプランを投稿するメディアだ。食べログやRettyといった飲食店の口コミサイト、あるいは観光名所を特集しているNAVERまとめなどでは店舗やアクティビティを一つずつの「点」としてでしか検索することができないが、PLAYLIFEは遊びを「線」で紹介すると佐藤氏は言う。アクティビティで遊んだ後、その地域の名産料理を食べて、泊まった宿を紹介するといった一連の体験を紹介している。「記事は全て取材や実体験に基づくもので、その場所に行ってみなければ分からないことも掲載していてリアルな情報です」と佐藤氏は話す。

また、記事にはそれぞれターゲットとなる人を設定し、その人が持つ課題を解決することを念頭に置いて記事を作成していると佐藤氏は話す。例えば「渋谷 ランチ」と検索する人は、近くのオフィスに勤務していて、1時間の昼休憩の間に手軽にオーガニックな昼食を食べられる場所を探している人であると想定した上で記事を書くといった具合だ。

記事は主に100人ほどの遊びのプランナーが投稿しているそうだ。佐藤氏によると、プランナーは遊びを知り尽くしている人たちだという。2012年10月にローンチしてから現在まで投稿数は7000記事ほどになった。PLAYLIFEの主な読者層は、学生から30代の人で、デートプランを探している人や遊びの幹事だという。PLAYLIFEには毎月数百万のページビューがあり、ユニークユーザーも増えているが、最も注力しているのはSEOだそうだ。オリジナルの写真と文章の記事で、読者の課題を解決するような質の高い記事を増やすことが重要で、そうすればページビューも増えるだろうと佐藤氏は話す。PLAYLIFEの記事は「横浜 デート」や「渋谷 カフェ 混まない」といったキーワードで上位に表示されるようになったという。現在、ネイティブアドを掲載してほしいという飲食店などからの引き合いもあるが、本格的にマネタイズするにはまだ早いと考えているという。

佐藤氏はDeNAやアクセンチュアでコンサルタントとして働いた経験を持つ。PLAYLIFEのアイディアは、過労で倒れた時に思いついたそうだ。人生で一番楽しかった記憶として思い出したのは子供の頃、友達といかだを作ったり、自分たちの城を作ったりして仲間と遊んだ記憶だったと話す。「全世界70億人の楽しかった思い出を集めて、遊びの集合知を作りたいと思いました」と佐藤氏は言う。PLAYLIFEは自己資金で始め、お金をかけずに運営していたが、佐藤氏の生き方や考えに共感する個人投資家に複数出会い、今回の資金調達に至ったという。

今回調達した資金で、エンジニアの採用と記事製作に力を入れ、メディアとしてコンテンツの質と量を高めてPlAYLIFEを成長させたい考えだ。遊びには3つの課題があると佐藤氏は説明する。何をするかを決めること、情報を探すこと、スケジュールを調整することの3つだ。PLAYLIFEでは、何をするかを決めることと情報を探すことに焦点を当てているが、ゆくゆくは、友人同士で簡単にスケジュールが組めるコミュニケーションプラットフォームや予約まで行えるようにしたいという。将来的にはアプリの製作や多言語化を進めて海外にも展開したいと話す。

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TechCrunch Japan

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