一般的なスマートフォンケースというのは、たいていプラスチックでできている。手を滑らせて落としてしまったときなどに、本体を衝撃から守ることを役目としている。しかし、ケースに他の目的を持たせてみてはどうだろうかと考えて実現したプロダクトがある。ケースを心拍計やバックアップバッテリーとしても使おうというのだ。他にもいろいろな用途に使えるようになっている。
ケースの名前はMoscaseという。ハンガリー発のプロダクトで、現在15万ドルの資金獲得を目指してKickstarterキャンペーンを展開中だ。ケースはiPhone 6および6 Plus用で、ケースの裏側は取り外しができるようになっている。この取り外し可能部分に、さまざまなツールを取り付けるようになっているのだ。たとえばアルコール検知器やスピーカー、さらにはe-inkスクリーンなどのモジュールが用意されている。
プロダクトは2つの部分により構成される。まずひとつはバンパー部で、ここでも心拍数、体温、そして生体電気インピーダンス(ようするに肥満具合を測定するもの)を計測することができる。このバンパーに特別な機能をもたないバックプレートをつけて価格は129ドルとなっている。先述のスピーカーやアルコール検知など、インテリジェントな機能をもつバックプレートを1つつけて219ドルとなる。さまざまなバックプレートの中でも、個人的にはe-ink機能を実現するものがもっとも気に入った。ケースの背面でコンテンツを表示しながら、本体のバッテリーをセーブすることができるのだ。
値段が高い、というのは確かにそうだ。しかし追加できる機能との比較でいえば、十分にバランスのとれたものとも言えそうだ。ブダペストでファウンダーのひとりと会ったが、身の回りでもかなり興味を持つ人が多いのだと言っていた。また、ケースの出荷時期は6月を予定していて、これが予定通りにいけばUSB-Cと高性能化したリアカメラを搭載したiPhone 7が登場する前に、存分にMoscaseを楽しむ時間があるはずだとも話していた。
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(翻訳:Maeda, H)