このアプリ(Androidバージョンは近い内に公開予定)は、Quartzがこれまで普及してきたニュース配信のアプローチを変え、コンテンツを届けるのにチャットメッセージのインタフェースを採用した。
明快で無駄のない美学に基づいたデザインを採用し、Quartzのボットがユーザーとのやり取りを通じて、最新ニュースを提供する。ユーザーはより詳細な情報を求めたり、次のニュースに進むことを指示することができる。リンクにはQuartzの記事でないものも含み、いくつかのチャットの吹き出しで内容(全ての内容ではないが)を紹介する。ボットは遊び心のある絵文字やGIFを使い、さらには「記入中」を示すアイコンまで出る。記事がない空白の時間帯にも、アプリはクイズを出したりもする。
チャット以外には、通知機能、 スマホのウィジェットに今日注目の表を表示する機能、そしてApple Watchアプリで「株式市場の動向を時計盤面に絵文字でお知らせ」する機能がある。
訳:Apple Watch complcation機能(文字盤に情報を表示する機能)で市場動向を絵文字で知らせてくれる。今は1%以上、下がっている、、
機能はそれくらいだ。超シンプルで、ニュースアプリに全く新しい風を吹き込む。
もちろん最初は機能が限定的な部分もある。例えば、提示されるニュースのトピックスが乏しく、毎日のトップニュースを一通り見るのに通常より長く時間がかかる。しかし、全体のアプローチは他のアプリとは一線を画す。これから体験がよりパーソナライズされれれば、このニュースアプリはスマホに入れている他のニュースアプリを補完する常用アプリになれるかもしれない。
「ニュースを届けるのにこれは面白い方法なのではないかと考えていました」とSewardはTechCrunchの電話インタビューに答えた。「まだこのアプリをどのように拡張したり、どのような機能を追加するべきかは分かりません。まずはどのようにユーザーがアプリを使っているかを知る必要があります」。
単に記事のリンクやコンテンツをコピーして投稿するのではなく、Quartzはこのアプリ専用のコンテンツをライターのチームで制作している。このチームを率いる Adam Pasickは、2006年にSecond Life(仮想空間上のゲーム)におけるロイターの最先端の取り組みを率いていた。Quartzではこのアプリのテックとデザインチーム、そして専用のCMSを準備している。
興味深いことに、Quartzのニュースボットアプリにはスポンサーが付いている。メッセージはマネタイズするのがとても難しいことで有名だ。これまで人気のコンシューマーチャットアプリはスタンプといったデジタル商品やオフラインのサービス販売することで成功を収めてきた。Quartzはささやかに広告を始め、ローンチパートナーとして最初にMiniと協力している。
メッセージは出版元にとっても重要性が増してきている媒体だ。例えばBuzzFeedは、新聞社が日刊紙を発行するように、ソーシャルアカウントとメッセージアカウントを運営している。しかし、その他多くの企業はどのように取り組んでいいかまだ分かっていない。Quartzはニュースメディアとして、メッセージの未来を探ろうと大きな一歩を踏み出した。これと同じ体験が多数あるメッセージアプリ、例えばFacebook Messenger、Kik、WeChatに広まる状況を想像をするのは難しくない。けれど今はまだ第一段階にいる。
Quartzアプリはここから入手できる。
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