ネクイノがトイレで生理用ナプキンを無料で受け取れるデバイスを開発開始、2022年3月から提供スタート

ネクイノがトイレで生理用ナプキンを無料で受け取れるデバイスを開発開始、2022年3月から提供スタート

オンライン診察でピルを処方するアプリ「スマルナ」(Android版iOS版)を運営するネクイノは10月20日、女性用トイレにおいて、専用アプリをインストールしたスマートフォンをかざすだけで生理用ナプキンを受け取れるデバイスの開発をスタートしたと発表した。女性の経済的な負担軽減やジェンダーギャップ解消に向け、より本質的な女性の課題解決を目指す。2022年1月以降のβ版を用いた実証実験、同年3月からの提供開始を予定している。

ネクイノは、同事業において、トイレというプライベートな個室空間の特性を活かし、画面を通して双方向のコミュニケーション接点を実装するという。

  • 女性の課題解決に有益な情報提供:女性の生活を豊かにするために役立つ情報を届けることで、広告モデルの事業を成立させる。訴求した情報に関心が高い場合は、QRコードなどを通じて製品使用までつながるUXを提供
  • 女性の生声を社会に届ける「意見箱」:特定の課題や広告の製品に対し、YES / NOで答えられるアンケートを設け、企業の研究開発に役立つフィードバックを得ることを目指す。同機能は広告モデルのプレミアムプランとして事業化を図る

ネクイノでは、これまで教育機関との連携によるオンライン保健室×生理用品無料提供プロジェクトを実施するなど、自由に生理用品を使える環境と気軽に相談できる機会の提供を行ってきたという。生理用ナプキンは、その性質上、突如として必要となるケースを防ぐことができず、元来から解決が望まれていた大きな課題の1つとなっている。ネクイノはフェムテックを通し、女性の生き方をより豊かにすることに貢献するため、同取り組みに参画し、顕在化している女性課題に向き合い、フェムテック市場の活性化を推進する。

また同事業の本格化に向けて、ネクイノは幅広い業種の施設を運営する企業・自治体との対話を最重視するという。女性の生声を蓄積してきた商業施設や公共施設から課題共有を受け、これまでネクイノが解析してきた性に関する大量のデータを掛け合わせることで、トイレ空間における本質的で持続的な課題解決を目指す。

同プロダクトはIoTデバイスとして開発するため、クラウドを通じて持続的にサービスをアップデートしていくことが可能。トイレの利用者や、施設からのリクエストを定期的に集約し、様々な共創パートナーと本質的なサービス拡張を継続する。また、スマルナのサービス開発を通して培ってきた強みを同事業と連結させることで、よりスマートな「オンライン診察」のきっかけを提供することを視野に入れているという。

投稿者:

TechCrunch Japan

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