電子工作キットを作っているlittleBitsが次のステップとして、みんなを物のインターネット(Internet of Things, IoT)の技術者や設計者にしてしまうプロダクトcloudBitとCloud Starter Bundleを発売した。これらを利用するとどんなlittleBitsデバイスでも‘Web化’されてしまうのだが、このたび同社はRadioShackとパートナーすることによって、初めて物理店舗にも進出した。
RadioShackのお店でlittleBits製品が買えるのは、2014年の8月からは一部の都市、そしてほぼ2000店の全店で買えるようになるのは秋からだ。この小売チャネルの開拓は、アイルランドの製品開発企業PCHとRadioShack Labsと同社、以上三者のコラボレーションの最初の成果だ。
ユーザはcloudBitを利用して、どんなものでもインターネットに接続されたデバイスにできる。そして過去の同社のキット製品がすべてそうであったように、このキットも、ベーシックな使い方だけなら、ハンダ付け不要、配線不要、そしてプログラミング不要だ。
littleBitsのCEO Ayah Bdeirは曰く、“GE、Cisco、Appleなどの大企業は、クローズドなデバイスを作ってそれらを社会に恵んでいる。そしてその対極には、ガレージではんだごてを握って一回かぎりの物を作っているメーカーたちがいる。うちは、物と人間の関係の、そんな閉じたあり方を変えたい”。
cloudBitはlittleBitsのダッシュボードに接続し、そこからメーカーたちは自分の回路をリモートコントロールできるし、パフォーマンスをリアルタイムで読める。同社はIFTTTと提携して、このサービスが提供している単純な“if this, then that”のプログラミング機能により、ハードウェアとWebサービス(Facebook、Instagram、Gmail、Twitter、Google Driveなどなど何でも)を結びつける。
IFTTTを利用すると、老いも若きも誰もが、リモートでベビーベッドを監視する、来客があったらドアベルにSMSさせる、あるいはLockitronみたいにドアをオートロックする、などのことができる。
cloudBitは59ドルだが、そのほかに6つのプロトタイプモジュールをセットにした初心者用バンドルも売っている。チュートリアルやアクセサリなども付属しているから、身の回りの物を何でも簡単にインターネットに接続できる。
“うちがやりたいのはハードウェア産業を逆立ちさせて、今のトップダウンでコントロールされた構造から、誰もが自由に参加できる構造に変えることだ”、とBdeirは語る。
Bdeirは、ホビイストだけが対象、とは思っていない。“うちの使命は、ハードウェアを制約のないものにして、技術を万人の手中にすることだ”、と彼女は述べる。それはたとえば、Havas Worldwideのようなスタートアップでもプロトタイピングや設計ができる、ということなのだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))