【抄訳】
SOS VentureのバイオテクアクセラレータIndiBioが今日(米国時間6/11)、初めてのデモデーを行った。サンフランシスコのダウンタウンの会場には、3Dプリントで作る動物の器官、人工皮膚、これまでよりも美味なビールを作るバイオリアクターなどなど、あっと驚くような科学のプロジェクトが集まった。それでは以下に、出場した11のスタートアップを超簡単にご紹介しよう:
Clara Foods – DNAを操作したイースト菌により、本物の卵白よりも泡立て性の良い卵白を作る。本物の卵白の生産よりも、環境と動物にやさしい。食品大手Barilla社などと協働中。
Arcturus BioCloud – 遺伝子の接合〜再接合による新種のバクテリアの育成をWebアプリケーション上で仮想的に行う。企業ユーザのほかに、ホビイストたちも利用している。ユーザが作ったDNA切片のライブラリも提供。
Pembient – DNA操作により3Dプリンタで犀角を作る。動物虐待防止、希少種(絶滅危惧種)の保存のため、他の“動物部品”にも手を広げる予定。本誌記事あり。
Ranomics – 人間の疾病遺伝子の完全な解読を目指す。現状はまだ、未知の領域がきわめて大きい。23andMeなどとも協働。
Zymochem – 遺伝子工学により、化学工業の主流を石油系から、再生可能リソースを用いるバイオテク系に変える。たとえばナイロンを石油ではなく砂糖から作ることにより、Dow Chemicalに勝つ。
Sensa.io – バイオリアクターの単純化と価格破壊により、誰もがイースト菌にビールだけでなくさまざまなもの(昆布茶、チーズ、などなど)を作らせるようにする。
Bioloom – 微生物(遺伝子工学バクテリア)が作るセルローズから人工皮膚を作り、ドラッグデリバリ(薬物送達)を改善して傷や疾病の早期治癒を導く。
abiobot – バイオテクの工程をロボット化することにより、製品の量産と低価格化を目指す。すでに、バイオの研究室/実験室の助手となる知的ロボットの開発には成功している。
Blue Turtle Bio – 人工腸内細菌(錠剤化して人間が服用)が必要な酵素を分泌することにより、疾病を治療する。酵素補充療法の大幅な低費用化を実現する。
extem – 少数のドナーから大量の準人工幹細胞を作り、今後の研究開発をより盛んにし、よりスピードアップする。世界最大のドナーバンクを目指す。
Orphidia – 血液や尿などの体液の組成情報をデジタルデータとして取り出し〜送信できる家庭用の機器・システムにより、現在の高価で時間のかかる検査技術のディスラプトを目指す。