バーガーキングの動物肉不使用バーガーは年内に全米で発売

バーガーキングは、エイプリルフールのジョーク的にデビューさせたインポッシブル・ワッパーを年末までに全米で展開する。4月1日にバーガーキングがセントルイスの58カ所のレストランで提供を開始したインポッシブル・バーガーは、間もなくそれ以外の店舗のメニューにも登場し、年末までに全店舗で提供されるようになる。

バーガーキングはインポッシブル・バーガーを展開することで、主力のワッパー販売を鈍らせることなく新たな客を呼び込むことができる。

これは選択を提供するという話であり、「バーガーを毎日食べたいけれどビーフを毎日食べたいわけではない、という人がバーガーキングの店舗に頻繁に来れるようにすることができる」とバーガーキング北米の会長Chris Finazzo氏はCNN Businessに当初のテストについてこう語った。

バーガーキングはベジタリアンパテをしばらくの間販売していたが、全米ラインアップへのインポッシブル・フーズバーガー追加により、バーガーキングは新たなプロテイン(成長中の消費カテゴリーだ)を取り入れる最大の全国ファーストフードチェーンとなる。

大成功となったセントルイスでのインポッシブル・バーガーデビューのニュースは、バーガーキングの親会社Restaurant Brandsのかなり低調だった決算報告の中では明るい要素だった(Associated Pressの報道によると、第1四半期の純利益は店舗販売の伸び悩みで9%減の1億3500万ドルだった)。

Markets and Marketsのレポートでは、肉の代用品マーケットは2023年までに64億3000万ドルに達すると予想されている。ベンチャー・キャピタリストやコーポレート・インベスター、そしてパブリックマーケットは肉代用品の会社に熱い視線を注いでいる。そしてインポッシブル・フーズバーガーの全米展開は、この産業が成熟しつつあることを示すBeyond Meatの株式公開とつながっている。

どちらの会社も動物由来のプロテインを含む食品に代わるものの実験を行なっている先駆者で、その他のいくつかの企業は傍で待機している。Crunchbaseが最近行った企業投資調査では、コーポレート・インベスターがいかに肉マーケットを意識しているかが明らかになっている。

「食品テックと農業テック1.0はというと、これらは主に生産者のためのものだ」と、アグリフードベンチャー投資プラットフォームのAgFunderの設立パートナーRob Leclerc氏はCrunchbaseに語った。「この新世代の企業は、消費者が何を欲しているのかに本当にフォーカスしている」。

より多くのファーストフード企業が意識している。実際、バーガーキングはインポッシブル・バーガーを数百もの店舗で展開しようとしている初のファーストフードチェーンではない。映えある第1号はWhite Castleだ。

イメージクレジット: Burger King

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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