ビデオメッセージの世界に新しい「双方向性」をもたらすDumbstruck

ニューヨーク州オールバニにてMichael TanskiおよびPeter Allegrettiが運営するスタートアップのDumbstruckが、ビデオチャット(メール)の世界に新たな仕組みを持ち込もうとしている。

まずは相手に送りたいビデオメッセージを作成する。そしてこれを相手に送る。相手がこのビデオを開くと、ビデオが再生されると同時に、見ている相手の様子がフロントカメラで録画されるのだ。元メッセージの送り手側では、相手がメッセージを見た時の様子を、元メッセージと同時に再生して確認することができる。

Dumbstruckの設立は2013年で、Doctored Appsによる支援を受けている。メッセージングアプリケーションに、さらなる面白みを追加したいとして考えだされたものだ。

Strategy部門を率いるJoe Mascioccoは次のように言っている。「アプリケーション自体の面白さというのを追求したいわけではないのです。デジタルコミュニケーションの中に、より自然な人間同士の繋がりのようなものを持ち込みたいと考えたのです。アプリケーションやデバイスを通じてコミュニケーションを展開するうちに、お互いの間に生まれる、素のままの反応というのがないがしろにされてきたように思うのです」。相手の反応を直接的に確認できるSkypeやFacetimeのようなものなのだと、自分たちのサービスのことを説明している。また、「チャット」以外の利用範囲もあるのではないかと、Mascioccoは述べる。たとえば「婚約相手に指輪の写真を送って、相手がその指輪についてどう思うのかを映像を見て確認することができます」。

「いちばん最初にイメージしていたものとは、少々異なるサービスが出来上がりました。ただ、使ってみるとなかなかの可能性があるのではないかと感じています。友達同士で使って面白いというのは、サービス展開にとっても大きなことです。友人は面白いと評価してくれていますし、ガールフレンドはカワイイと評価してくれています」。

サービス展開の対象としてはティーンエイジャーたちを想定しているそうだ。それ以外にもミレニアル世代は面白がってくれるのではないかと考えているとのこと。いろいろな出来事やモノを撮影して、お互いの様子を見て楽しむのは確かに面白いことかもしれない。サービスが世の中に受け入れられれば、企業のコマーシャルビデオなどを人に見てもらい、その反応を匿名で集計して企業に販売するというようなマネタイズ手法も考えているらしい。ビデオメッセージというのは、それに対する反応とペアにしてこそ真の意味が理解できるのだとMascioccoは言っている。

尚、DumbstruckはSXSWにてAWSクレジット1万ドル分のコンテストも開催するそうだ。詳細はこちらに掲載されている。アプリケーションはこちらからダウンロードできる(無料)。

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(翻訳:Maeda, H


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TechCrunch Japan

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