フリーランス向け報酬即日払いサービス「先払い」を提供するyupは8月24日、第三者割当増資およびデットファイナンス(借入)による総額4億5000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、リード投資家のW ventures、またインキュベイトファンド、セブン銀行、AGキャピタル、FFGベンチャービジネスパートナーズ、會田武史氏(RevComm創業者)。借入先は、プライベート・デット・ファンドを運営するトパーズ・キャピタル子会社「ブルー・トパーズ」をはじめとする金融機関。
調達した資金は、「人材採用への投資」「与信アルゴリズムの強化」「マーケティング・ブランディング」などの採用・組織体制の強化、「先払い」および新サービスの開発にあてる予定。先払いユーザーを対象としたアンケートの結果、シンプルでわかりやすいUI・申請方法・料金体系を評価している一方、「申込金額枠が小さい」「サービスの仕組みが理解できない」といった課題も残っていることがわかったという。フリーランスのキャッシュパートナーとして、より使いやすいサービスになるよう改善を重ねるとしている。
また新サービスは、スモールビジネス向け支払い・請求業務簡略化サービスを予定。これにより、日本にいる1670万人(ランサーズ「フリーランス実態調査2021年度版」)のフリーランスを含め、すべてのスモールビジネスに従事する人が事業やサービスに集中できる環境作りに貢献するとしている。
先払いは、取引先に送った入金前の請求書情報をyupに登録すると、報酬を即日受け取れるというサービス。2019年9月26日にβ版、2020年10月8日に本格リリースを開始した。手続きはすべてオンラインで完結し、面談・書面でのやり取りは一切不要。審査は最短60分で完了し、会員登録を行った当日から利用できる。また、利用状況を取引先に知られることもない。利用者のうち70%以上がリピートで利用しており、申込件数は1万件を突破したという。