ブルーオリジンが4月14日の打ち上げで「宇宙飛行士リハーサル」を実施、有人宇宙飛行にまた一歩前進

Blue Originは、有人宇宙飛行の実現に向けて一歩前進している。米国時間4月14日に予定している打ち上げでは「宇宙飛行士リハーサル」を行う計画だ。Blue Originの再利用可能な準軌道ロケット「New Shepard」の打ち上げは、同社宇宙船に有料の旅客を乗せて飛ばせることを検証するための重要なステップとなる。

そのリハーサルは、何をするのか?それは、実際の大気圏外飛行を除く宇宙旅行のすべてで、まず乗船、そして飛行前の各種操作、着地したらカプセルへ戻る、そして、ポストミッションの操作となるカプセルから出るための段階的な操作だ。これらはBlue Originの打ち上げと並行して行われる操作で、本番では民間人の宇宙飛行士数名が乗る。ただし今回のリハーサルでは、実際のエンジン点火と打ち上げの前にそれら顧客の役を演じる職員がカプセルを出て、カプセル着地地点へ移送される。着陸地点でカプセルに戻されてからはずっと乗っていたかのように振る舞う。

しかし打ち上げ時にカプセルから出ずに、実際に打ち上げられる乗客が1名いる。それは「Mannequin Skywalker」と呼ばれるマネキン人形で、打ち上げが人間にとってどうであるかをテストし計測するためのダミーだ。このマネキンは以前にも飛んだことがあるが、地上部分のリハーサル操作をするクルーと一緒に、有人宇宙飛行のような役を演じるのはこれが初めてだ。

Blue Originは最初のNew Shepardロケットを2021年の1月にローンチし、そのミッションには、音響特性と温度管理システムの改良や、新しいディスプレイと実際には乗組員が使用する通信機器のテストといったカプセルの乗組員用機能改善テストも行われた。最近公表されたタイムラインによると、ロケットの有人飛行開始は2021年のいつかで、となっている。

今週の打ち上げは、予定時刻は米国中部標準時(夏時間)4月14日午前8時(日本標準時4月14日午後10時)で、場所はテキサス州西部にある同社の発射場だ。打ち上げ時刻の1時間前からライブ中継を開始する予定で、宇宙飛行士のリハーサル風景などの映像も予定している。Blue Originの観光打ち上げがどのようなものになるかを知ることができるだろう。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Originロケット民間宇宙飛行New Shepard

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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