[筆者: Andrew Keen](著書(3冊): Cult of the Amateur, Digital Vertigo, The Internet Is Not The Answer。 Futurecastをプロデュース。本誌インタビューシリーズKeen Onのホスト。)
インターネットを巨大な図書館に例えるならBrewster Kahle(日本語Wikipedia)はそのもっとも有名な司書で、インターネットの殿堂(Internet Hall of Fame)のメンバーでもある。彼は、今こそ、もっと良いWeb(a better Web)を築くべき時だ、と信じている。
彼によると、問題は、今のインターネットにプライバシーと安全性がないことだ。そこで、彼が書いた白書のタイトルが、“Locking the Web Open: A Call for a Decentralized Web”(オープンなWebの堅守: 非集中的Webの要求)で、今やWebを改築してユーザーのプライバシーとセキュリティの両方を確実に保証すべきだ、と論じている。
6月に彼はサンフランシスコで、同じく殿堂入りしているTim Berners-LeeやVint Cerfなど高名な志士たち集めて、新しいミッションを立ち上げた。KahleがかつてローンチしたInternet ArchiveのWayback Machineには、およそ5000億ページのWebページが保存され一般公開されているが、そんな彼の視点としては、必要とされているWebの大刷新は、決して、商業化する前の初期的な姿のインターネットに戻ることではない。
彼によると、技術の進歩により今では、Webサイトを“至るところに”、そして“場所を特定せずに/されずに”ホストできる。さらに彼によると、今の技術なら、公共的なインターネットと商業的なインターネットの両方が、ユーザーを自分の目的のために利用するのではなく、むしろユーザーを保護できる。彼はスタートアップの起業家たちにも、彼のミッションへの参加を呼びかけている。
いつものように、このインタビューをセットアップしてくれたCALinnovatesに感謝したい。