プロジェクト管理アプリのZenkitが再設計されAPIも公開された

Trelloのようなプロジェクト管理サービスはいろいろある。Zenkitの中心的な機能はまさにそれだが、ほかのサービスよりもずっと柔軟で、自分たちの仕事のやり方に合わせる(そしてカンバン方式を超える)方法がたくさんある。米国時間5月23日、Zenkitのバージョン3.0が登場した。見た目が新しくなっただけでなく、エンドユーザーと開発者のための新機能が追加されている。

この新バージョンで、Zenkitのモバイルとデスクトップのユーザーインターフェイスが統一された。また同社はプログレッシブウェブアプリに舵を切っている。ZenkitのCEOで共同創立者のMartin Welker氏は、ネイティブアプリケーションの開発を完全に中止したと語った。

同氏はこう語る。「Ionicなどの既存のフレームワークはコンポーネントベースで、我々が思い描いているような入り組んだものには対応できなかった。コンポーネントではなくアプリ全体に対応できる独自のフレームワークを自分たちで書く必要があることが明らかになってきた。我々のビジョンを実現するために、Zenkitフレームワークの実装はすべてのプラットフォームの設計に合わせた。しかもチームの開発方法にも抜本的な影響を与えた」。

Zenkitの新バージョンには、コレクションの公開などの新機能も追加されている。組織外の人と共有したりほかのウェブサイトに埋め込んだりできる公開の掲示板(あるいはマインドマップやカレンダーなど)のようなものだ。Welker氏は、ユーザーがこの機能を使ってプロジェクトのロードマップやアプリのChangeLogなどを共有すること、またフリーランサーやコンサルタントがプロジェクトの進捗状況をクライアントと共有することに期待しているという。またイベントの管理者がカンファレンスのスケジュールを公開することなどもできるだろうという。

iPadのSplit Viewにも対応した。

Welker氏は「デザインを一新したため、Zenkitのモバイルエクスペリエンス、特にタブレットのエクスペリエンスを向上させる必要が出てきた。タブレットとスマートフォンでは、使い方も目的も異なる。そこでプログレッシブウェブアプリをアップデートして、どのデバイスでもネイティブアプリのように感じられるようにした一方で、アップデートや修正を1つの中心的なソースコードから即座にプッシュできるようにした」と説明する。

さらにZenkitはMicrosoft Teamsに対応し、Microsoftアカウントでログインできるようになった。iCalendarの購読にも対応した。

APIも公開された。これは実は興味深いことだ。サービスのコアにはジェネリックなデータベースがあるので、開発者はZenkitを自分のアプリのバックエンドのデータベースとしても使うことができる。開発者がこのサービスをこれからどのように利用するか、注目される。

画像:Sultan Mahmood Mukut / EyeEm / Getty Images 

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(翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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