今年スペインのバルセロナで行われたMobile World Congressで、Microsoft(マイクロソフト)は拡張現実バイザー「HoloLens」(ホロレンズ)の第2世代を発表した。米国時間11月7日、HoloLens 2は3500ドル(参考価格38万円)で発売が開始される。発売される国は予約時と同じで、米国、日本、中国、ドイツ、カナダ、英国、アイルランド、フランス、オーストラリア、ニュージーランドの各国。
私はバルセロナで行われたデモのあと発売前の最新モデルに触れる機会があった。ユーザーは視界の広さにまず驚く。まだ全視野をカバーしてはいないが、初期バージョン(鍵穴からバーチャルオブジェクトを覗いている感覚だった)と比べてはるかにすぐれた体験だ。
開発チームは、デバイスの装着感も大きく改善した。1.3ポンド(590g)と軽くはないが、跳ね上げ式のフロントバイザーと新しいマウンティングシステムでずっと快適になった。
もうひとつ既存ユーザーがすぐに気づくのはスタートメニュー(そう、これはWindows 10なのだ)を開くための新しいジェスチャーだ。誤動作の多かった「Bloom」(手のひらを上にして握り、手を開く)の代わりに、手のひらをタップするだけでよく、そこにマイクロソフトのロゴが現れるようになった。
アイトラッキングも大幅に改善されて長い距離でも機能するようになった。新しい機械学習モデルの採用によって指のトラッキングもずっと くなった。これらを支えるのがカスタムハードウェアで、マイクロソフトの第2世代「ホログラフィック・プロセッシングユニット」もそのひとつだ。
HoloLens用に作られたクラウドツールも拡張され、Azure Spatial Anchorsを使うと任意の位置に恒久的なホログラムを置くことが可能で、他のホログラフィックアプリを使っている人にも同じ場所で見える。こうした変更の結果、デバイスは快適で賢くなり、周囲のさまざまなオブジェクトを見たり、触れた時の遅延も少なくなった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )