メルカリが自社で与信、月の支払いを翌月にまとめる「月イチ払い」を開始

フリマアプリのメルカリは本日、新たな決済方法「メルカリ月イチ払い」の試験運用を開始した。これで、各月に購入した商品の支払いを翌月にまとめてコンビニかATMで支払うことができるようになる。

これまでメルカリは、クレジットカード決済のほか、コンビニ、ATM払い、各種携帯キャリアの支払い(dケータイ払いプラス、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払い)に対応していた。ただ、コンビニ払いを選択した場合、当然ながらメルカリで商品を購入する度にコンビニに代金を支払いしに行く必要があった。

今回メルカリが試験運用を始めた「メルカリ月イチ払い」は、月に複数回買い物した金額をまとめて翌月支払うことができる仕組みだ。つまり、6月に2回買い物した場合、7月にまとめて合計金額を支払う。コンビニに行くのは1回だけですむ。

手数料に関しては、月イチ払いも利用ごとに100円かかるので、都度コンビニ払いを選択した場合と変わらない。現在はオープニングキャンペーン中のため、何回使っても100円だそうだ。

月の支払いをまとめる機能の提供は昨年から構想していたこととメルカリの広報担当者は説明する。そもそもメルカリには他のECサイトのように買い物かごに商品を入れてまとめて購入する仕組みはないので、商品ごとに決済をする必要がある。ヘビーユーザーをはじめ、月に複数回買い物をするユーザーは多い。それに加え、支払い方法にコンビニ払いを選ぶユーザーも少なくないのだそうだ。月イチ払いは、そうしたユーザーに便利な支払い方法を提供するためのものという。

現時点で月イチ払いを利用できるのは一部のユーザーのみで、利用限度額は2万円となっている。与信はメルカリが自社でユーザーの過去の利用実績などを元に行っているという。今回の試験運用の中で、ユーザーの利用状況や支払い状況を見て、対象ユーザーを拡大し、利用限度額を変更することも検討する。今後、口座振替にも対応する予定だそうだ。

メルカリの月イチ払いは、商品の代金を後日支払うという点でファッションECサイトZOZOTOWNが提供する「ツケ払い」機能と少し似ているだろう。ツケ払いでは商品の注文日から2ヶ月間支払いを遅らせることができるため、ユーザーが自分の支払い能力以上の買い物をしてしまう危険性があり、対策を求める声がネット上であふれた。

メルカリではその月の利用上限に達したら、それ以上購入できない仕組みを導入しているため、際限なくお金を使うのは難しい。また、ユーザーの未払いを防ぐのに、アプリで支払い時期や未払い時の督促をアプリで通知していくなどの施策も行っていくと担当者は説明している。

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TechCrunch Japan

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